三菱電機は5月30日、液晶テレビ「REAL」の新モデルとして、赤色レーザーを光源とする「REAL LASERVUE(リアル レーザービュー) LCD-55LSR3」を発表した。赤色レーザーとシアン色LEDを光源とすることで、赤色はもちろん、緑色や青色の色再現範囲が大幅に広がり、鮮やかな色で再現する。サイズは55V型のみで、店頭想定価格は約38万円前後となる。発売は6月29日。
LESERVUEのブランドはすでに、プロジェクションタイプのテレビとして、リリースされているが、液晶テレビとしての発売は今回が初。プロジェクションで培われた技術が惜しみもなく導入されている。
光源に赤色レーザーを使うことにより、これまでの液晶テレビでは、再現できなかった純度の高い赤色の再現が可能となった。また、シアン色LEDは赤色成分を除去することで、純度の高い青色と緑色の再現も可能となっている。つまり赤、青、緑色のすべてにおいて、色再現範囲が広くなっているのだ。
実際に見た目でわかるのは、それぞれの色の濃さ。赤色もピンクもより濃い色として再現でき、鮮やかさが増した映像を表示できる。
高画質回路は「DIAMOND 3D Engine PRO」を搭載。新機能の「Laser Backlight スキャニング8」により、縦8分割した赤色レーザーとLEDバックライトユニットを画像の動きと同期して、動画の残像感を軽減する。ほかにも、従来の高画質技術により、高い映像補正を行う。
赤色レーザーと同じくらいに注目すべき機能として、「DIATONE NCVスピーカー」がある。これはセンタースピーカー4個、左右サイドスピーカーが各2個、左右ウーファが各2個の10のスピーカーを搭載。本格的なバスレフ方式のスピーカーシステムとDIATONEの音響技術により、原音に忠実な音を再現する。
REALと言えば忘れてならないのが、録画機能。LCD-55LSR3はBlu-ray Discドライブと1テラバイトのHDDを搭載したオールインワンモデル。地上、BS、110度CSデジタル3波を3チューナ搭載しており、2番組同時録画中に裏番組視聴も可能だ。長時間録画は最大12倍。2番組同時録画時は録画後の変換となるものの、長時間モードでの2番組同時録画も可能だ(1つの番組録画の場合は、長時間モードで録画できる)。
「おすすめ自動チャプター」や「見どころ再生」「シーン検索」など、録画した番組が見やすくなるREALの独自機能ももちろん入っている。
そのほかの機能としては、「3D再生」(メガネ別売、2D-3D擬似変換あり)やGIGA.TVやアクトビラなどの映像配信、リモコンで画面の角度を変えられる「オートターン」機能、音で操作を教えてくれる「しゃべるテレビ」機能、節電の設定が簡単にできる「節電アシスト」など、REALならではの機能も満載だ。
リビング・デジタルメディア事業本部長の梅村博之氏は、テレビを始めとする家電戦略についてシェアの拡大を目指すのではなく、価値オンリーワンを目指すと語る。現時点でもテレビは高機能なオールインワンモデルを主力とすることで、テレビ業界の単価が5万円前後に対し、10万円を切る高価格帯をつけている。
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