ネット選挙の意識調査、ネットと電話で賛否が分かれる

 政治情報プラットフォーム「政治山」を運営するパイプドビッツは5月24日、「インターネット選挙に関する意識調査」の結果速報を公開した。

 今回の調査は、現在日本で規制されているネットを利用した選挙運動に関する課題の抽出が目的。若年層のカバー率が高いネットによる調査と、50代以上のカバー率が高い電話による調査を実施し、世代間の傾向の違いを炙り出している。調査結果は、ネット選挙運動の解禁を目指して5月23日に開催されたイベント「ONE VOICE サミット」に参考資料として提供された。

 調査によると、選挙活動にネットを利用することの賛否については、ネット調査回答者が「賛成」69%、電話調査回答者が「反対」64.4%と、調査方法で賛否が分かれる結果となった。

図1 電話調査:選挙活動にネットを利用することについて
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図2 ネット調査:選挙活動にネットを利用することについて
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 賛成理由として挙げられたのは、ネット調査では「場所や時間を選ばずに情報を得られるから」が64.5%でトップ。続いて「選挙費用が安価になるから」が59.4%、「候補者に関する多様な情報を得られるから」が54.4%だった。

 電話調査での賛成理由は「場所や時間を選ばずに情報を得られるから」が30.3%で最も多く、以下「候補者に関する多様な情報を得られるから」が22.5%、「選挙費用が安価になるから」が21.6%という結果となった。

 反対理由としては、ネット調査では「他陣営や無責任な第三者による悪用(いたずら・誹謗中傷)があるから」が59.8%と最も多く、「迷惑メールが大量に発生するから」が55.0%、「ネットの利用には個人差(デジタル・ディバイドなど)があるから」が54.1%で続いた。

 電話調査の反対理由は「その他」がトップで26.4%、「ネットの利用には個人差(デジタル・ディバイドなど)があるから」が26.1%、「他陣営や無責任な第三者による悪用(いたずら・誹謗中傷)があるから」が22.5%だった。

 調査は、ネットでの調査が5月18~20日、電話での調査が5月19~20日に実施。サンプル数はネット調査が1177サンプル、電話調査が1000サンプル。地域、年代ともに指定せず、回答者の偏りも調査の傾向としたとしている。

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