ソーシャルネットワークFacebookの株主らが、Facebookと最高経営責任者(CEO)であるMark Zuckerberg氏、複数の銀行を相手取り、米国時間5月23日午前にマンハッタンの米連邦地方裁判所に訴状を提出した。Facebookの新規株式公開(IPO)に先立ち、重大な情報が隠ぺいされていたと訴えている。
Reutersによると、被告らは18日のIPOの前の重要な時期に、モバイル端末からのアクセス増加に伴って売上高の成長予測に「深刻で顕著な下方修正」が加えられたことを開示しなかったという。
Facebookは5月に入ってから米証券取引委員会(SEC)への提出書類を修正し、スマートフォンなどのモバイル機器にユーザーが移行しているため広告主への課金額が低下しつつあり、売上高が減少する可能性があると記していた。同社の9億人強の登録ユーザーのうち、2012年3月に同社のモバイル製品を利用した月間平均ユニークユーザー数は4億8800万人だった。
原告側は、数社のIPO引受会社による予測修正が少数の優遇された投資家らのみに「選択的に開示」され、投資界全般には公表されなかったと訴えている。訴状には、「Facebook普通株の価額は大きく下落し、その結果、原告側とその他の投資家らは損害を被った」と記されているとReutersは報じている。
Facebookの株式は18日、公開価格38ドルで上場した。取引開始直後には株価がやや上昇したものの、それ以降は公開価格を下回る価格で取り引きされている。22日の終値は31ドルだった。
Facebookの広報担当者は今回の提訴について、「訴訟にメリットはないと考えており、積極的に防衛するつもりである」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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