オーシャンズは5月23日、位置情報を使ったコミュニケーションアプリ「Eyeland」をリニューアルする。新たに「Eyeland2.0」としてサービスを展開する。iPhone版はApp Store、Android版はGoogle Playよりそれぞれダウンロードできる。
Eyelandは、位置情報を使って、近所のユーザーと1対1でチャットしたり、近所のユーザー全体に対してつぶやきを投稿できるサービス。FacebookやTwitterなど、各種ソーシャルサービスと連携しないため、位置情報をもとに、今近所にいるユーザー間で飲み会話ができるのが特徴だ。「私見だが、ソーシャルメディアはつながるほどに不自由になるところがある。我々が作るのは『ローカルグラフ』。ソーシャルグラフのように永続的でなく、テンポラリなもの」(オーシャンズ代表取締役CEOの川添貴之氏)。「個人情報だだ漏れだと、まわりの人とコミュニケーションするのは難しい。あえてソーシャルメディアにつなげないほうが、自然なやりとりができる。ソーシャルグラフをベースにすると、ロケーションベースのサービスに繋がらない」(代表取締役COOの河村龍氏)
そんな構想のもと、2011年7月にサービスを開始。これまでののべユーザーは42万人、のべチェックイン(Eyelandではチャット開始前に自分の位置を投稿する「チェックイン」を行う)回数は1億回に上る。
リニューアルでは、これまで男性と女性の2種類でしか表示されなかったユーザーのチェックインを、アバターとして表示させる。さらに、一定の範囲までしか見えなかったチェックイン情報については、世界まで拡大して見れるようにした。「地方だと、『チェックインしても周囲に近所に人がいない』というケースを解消した」(川添氏)
また、表示している範囲でのつぶやきを時系列に表示する「ローカルストリーム」機能を用意。エリアごとにどういうことを考えているユーザーが居るのかを把握できるようにする。
そのほか、プロフィール画面の機能強化も実施。悪質なユーザーの通報機能なども追加する。
Eyelandユーザーの男女比は、75対25程度。ユーザーアイコンが男女で分かれ、1対1のチャット機能が中心となるため、ともすれば「出会い系」の色が強くなりがちだった。だが、ローカルストリームを導入することで、「この周辺で美味しいお店はないか」といった性別を問わない、気軽なコミュニケーションができるサービスを目指すという。「地域ごとのクローズなコミュニケーションの活性化を図りたい」(河村氏)
同社では今後も無料でサービスを提供しつつ、広告による収益化の道を探る。「自己表現のためのアバター課金などは検討するが、ユーザー課金など、コミュニケーションのハードルを上げることは考えていない。ロケーションベースの広告の課題は『ロケーションベースの面白いサービスがないこと』。そこを作ればビジネスはできると考えている」(河村氏)
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