ビットセラーは4月27日、ジャフコの運営するジャフコ・スーパーV3共有投資事業有限責任組合に対し第三者割当増資を実施したことを明らかにした。調達金額は4億2000万円。ビットセラーはスマートフォン増加などを背景に、爆発的に増える写真をクラウド上に保管するストレージ「Cellar」を開発中のスタートアップで、4月11日には世界で1500万ダウンロードを達成しているAndroid向けカメラアプリ「FxCamera」の事業買収を発表している。
2011年10月創業の若い国内スタートアップが、水面下で進めていたサービス開発、事業買収とその姿を徐々に明らかにし、次に発表したのはシード期としては大型の資金調達だ。ビットセラー代表取締役社長の川村亮介氏は、今回が何度目の調達になるのか、また評価額はいくらだったのかなど詳細については非公開としつつ、高い評価を獲得できた理由として「今後のスマートフォン普及に即した事業」を挙げる。
「FxCameraはAndroidだけでなく、スマートフォン全体で見てもすでにに大きなシェアを持ったカメラアプリの1つ。今後のスマートフォンの普及に合わせて開発をすすめ、さらにダウンロード数、ユーザー数をともに伸ばしていく。当然そこに連携させていくクラウドストレージの成長も見込んでいる」(川村氏)。買収したFxCameraのマーケットに組み合わせるクラウドストレージCellarのビジネスモデルに期待が集まった結果だと説明する。
また開発陣にはFxCameraの開発者である山下盛史氏をはじめ、アトランティスの提供するアドネットワーク「アドランティス」開発の中心人物である澤田翔氏を最高技術責任者(CTO)に据えるなど、高い技術力を結集したことも評価の一因だという。
調達した資金ではまず、買収したFxCameraのフィルタ機能やクラウドストレージCellarとの連携といった開発を強化する。あわせて、マーケティングなど開発以外の人員も拡大し、年内にも数十人規模の体制作りを進める。「当然想定されるユーザー数が大きいため、インフラにもコストがかかる。そういった部分をカバーすることも大きな使途の1つ」(川村氏)
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