SNSプロモーションの現場

SNSはユーザーとの距離が近くなるツール--フィリップス - (page 2)

アクションを起こしやすい隙のあるコンテンツを作る

--Facebookでは、独自コンテンツの公開や、モニターキャンペーンの実施など、ホームページのような充実度ですね。

  • Facebookページ「フィリップス メンズグルーミング(Philips)」

 現在「フィリップス メンズグルーミング(Philips)」(メンズグルーミング)、「フィリップス ソニッケアー Sonicare Japan」(ソニッケアー)という2つのFaccebookページを展開しています。どちらもフィリップスのウェブサイトに来てもらうための入り口という位置付けです。

  • 「シェーバーがある風景」。シェーバーを持っているのは実は女性の手

 メンズグルーミングでは、シェーバーとグルーミング製品を紹介しています。ここでやりたかったのは、フィリップスのシェーバーの知名度を上げること。そのため「シェーバーがある風景」と題して、いつも洗面台にあるシェーバーを外に連れだして撮影した写真を掲載しています。またフィリップスの社員が登場して、自分らしさを出すために何をやっているか、語ってもらう「Philipsスタッフの『今日も、ジブン出していこう』」というコンテンツを公開しています。

 社員を登場させるのは、正直ウケるかどうかわからなかったんですが、実際にスタートしてみたら大ヒットでした(笑)。faceboookの「いいね!」を押してくれている時点で「Philipsのコアなファン」を獲得していますから、その層に向けてウケるコンテンツだったんだと思います。

 一方「シェーバーがある風景」は、ピザと一緒に食卓に置いてみたり、ビール片手の乾杯のポーズの中に置いてみたりという違和感を狙っているんですが、それに対しては「なんでこんなところに」などファンからのコメントがつきやすいです。

 そういう意味ではコンテンツに「突っ込みどころ」を作ってポスティングするのが大事ですね。ユーザーがアクションを起こしやすい、コメントなどを書きやすい投稿をするのが重要なんだと思います。同じ意味で投票も人気のあるコンテンツです。

--ソニッケアーFacebookページについてはいかがですか。

  • Facebookページ「フィリップス ソニッケアー Sonicare Japan」

 こちらは打って変わってウォールを製品について自由に語ってもらえる場として、ユーザーの方に開放しています。

 シェーバーはユーザーに対し知名度を上げる段階にある製品ですが、ソニッケアーはすでにコアなファンを数多く獲得している。だからこそメーカー側から何かをアピールするのではなく、ユーザーに言ってもらいたかった。Facebookでその場所を提供しました。

  • ファンにコメントの書き込みを開放している

 ただ、誰でも書き込めるためにウォール全体がQ&Aのような状態になってしまったこともあります。確かに質問をすれば誰かがすぐに返事をしてくれるので便利なのですが、我々の目的とは違う。そこで、製品の質問に関してはサポートセンターへお問い合わせいただくように誘導しました。

 これだけ人が集まっているとたった1人の人の動きが他の人の動きも変えてしまうんですね。それはFacebookを運営してみてはじめて感じました。

--Facebookページも製品によって方向性が両極端ですね。

 シェーバーと電動歯ブラシ、という製品の性格とマーケティングでやっていきたいことを形にした結果こうなりました。方向性の違う2つのFacebookページを運営することで、ラーニングはたくさん得ることができたかなと思っています。

 現在メンズグルーミングは約1500、ソニッケアーは約4700のファンがいます。モニターキャンペーンを実施し、その時は一気に増えましたが、キャンペーン終了後も順調に増えており、人が人を呼んで純粋に数が上がってきています。そのあたりはFacebookならではの伝播性を強く感じます。

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