NTTアドは3月27日、コミュニティサイト利用に対する生活者の意識や実態の把握を目的にした調査の結果を発表した。調査によると、コミュニティサイトを利用したことがあると答えた人(利用率)は全体で52.4%、利用したいと思うと答えた人(利用意向率)は全体で60.6%だった。男女世代別にみると、全体と比較して高い傾向にあったのは、利用率が女性20~40代で約7割、利用意向率が女性20代で7割以上だった。
利用意向率と利用率のポイント差をみると、男女とも60代が20ポイント以上となった。コミュニティサイトの利用は、現在は20~40代女性が中心だが、今後は60代にも普及していくとみられる。
よく利用しているコミュニティサイトのジャンルは、「グルメ・レシピ」関連で48.2%。特に女性20~40代が約7割となり、全体と比較して高い傾向になった。理由は「知らない情報を知ることができる」56.1%、「知識が増える」42.0%、「新しい発見がある」31.3%が上位に挙がった。
利用意向の高いコミュニティサイトのジャンルは、利用しているサイトと同様に「グルメ・レシピ」が最も高く、46.2%だった。特に女性20~30代が約6割と、全体と比較して高い傾向になった。
理由として上位に挙がったのは、「知らない情報を知ることができる」47.2%、「知識が増える」41.6%、「新しい発見がある」29.0%、「楽しい」20.1%、「やる気が出る」17.8%だった。飲食店などのクチコミや料理レシピなど、体験者自らの生の声や知恵、感想などを共有することで、購買意欲や創作意欲といったモチベーションが喚起されることが魅力になっているとみられる。
コミュニティサイトの利用意向率と利用率のポイント差が大きいものを、今後の利用拡大が期待できるサイトととらえると、期待度が高かったのは「日常生活」関連で15ポイント、続いて「健康管理」関連で10.8ポイントだった。特に「日常生活」関連では20代、50~60代、「健康管理」関連ではほぼ全世代で高くなった。
コミュニティサイトは、生活者の実体験に基づく生の声が参照できる有効な情報源としてだけでなく、自分の生活行動を記録したり、他者とのコミュニケーションを活性化したりすることで、自己実現に向けたモチベーションを刺激したり、実際の行動を喚起してくれるツールとして今後も利用拡大が期待される。
一方で、ステルスマーケティングへの対応など、運営側のコンプライアンスに対する取り組みや今回の調査でも懸念の声が挙がっていた情報セキュリティへの配慮が、コミュニティサイトの利用拡大にむけて今後の重要な課題になるとしている。
調査は、3月2~5日に首都圏在住20~59歳男女個人500人を対象に、ネット調査で実施された。
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