4. 失敗への道をゆっくりと転げ落ちる:新興企業の最初の製品は、かなりの確率で失敗に終わるだろう。製品が完全な失敗であることを悟るのに要する時間が数週間、数カ月、あるいは数年になるかどうかは、すべてあなたの柔軟性にかかっている。
自分のアイデアが成功するのか、失敗するのかを迅速に見極めよう。リサーチ、構築、テスト、反復を可能な限りすみやかに行わなければならない。失敗に落胆する必要はないが、その前兆を見て取ることができるときは、無視してはいけない。製品が人気を得ていない理由を探り、修正する必要がある。「Google Analytics」や「RJMetrics」「Optimizely」といったツールは、迅速な意思決定に必要な情報を収集するのに最適だ。
5. 企業文化を無視する:初期の新興企業においては特に、企業文化に対する優先度は低くなりがちだ。しかし、石こうと同じように、いったん企業文化が定着してしまうと、それを作り直すのは非常に困難になる。
ZapposがAmazonに売却された後、同社の最高経営責任者(CEO)であるTony Hsieh氏が「Zapposは靴や衣料品をオンラインで販売しているが、われわれが競合他社と違っていたのは、自らの企業文化を何よりも優先することだった」と発言したのはよく知られている。Zapposはその強固な文化を、従業員の採用と顧客の獲得に活用してきた。
創設者の最も重要な仕事は、企業文化と人材採用だ。成功を収めた創設者の多くは、会社の拡大とともにコーディングには携わらなくなる。しかし、彼らの示す模範によって、創設した企業にどのような労働倫理や優先事項、モラルが根付くかが決まる。
Mark Zuckerberg氏は、企業文化の重要性を誰よりも理解している。Facebookが雇おうとしているエンジニアを同氏がパロアルトの森に散歩に連れ出して、関係を築き、同社のビジョンを説明するのは有名な話だ。
どのような企業文化を構築したいのかについては、1人目の従業員を雇うずっと前から、確固たる考えを持っておくべきだ。
6. 自己満足に陥る:壊滅的な失敗を免除された企業など存在しない。YahooやDigg、MySpace、Research In Motion(RIM)、Friendsterに話を聞いてみるといい。勢いを勝利と混同してはいけない。混同は自己満足につながり、新たな競合他社に不意を突かれる原因となる。
7. 作らない:競合他社や資金調達について気を失うまで心配するのはかまわないが、作らないこと以上に大きな罪はない。アイデアを思いつくのは簡単だ。成功を手にした企業と成功する可能性があった多数の企業とを分けるのは、実行したかどうかである。
ある時点で、とにかく構築し、その成り行きを見守るしかないときがある。それこそが、起業の魅力である。つまり、民主的であるということだ。最終的に新興企業の運命を決定するのは、投資家や競合他社ではなく、一般の人々である。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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