「ミクの日大感謝祭」初音ミクコンサート 最後のミクの日感謝祭が開催--MEIKOがゲスト登場&クリプトン伊藤博之氏のコメントをお届け

 セガならびにMAGES.は本日3月9日、TOKYO DOME CITY HALLにてライブイベント「初音ミクコンサート 最後のミクの日感謝祭」を開催した。

 3月8日と9日の2日間にかけて両社共催によるライブイベント「ミクの日大感謝祭」を開催。3月8日は「初音ミクライブパーティー2012(ミクパ♪)」が行われたが、本日は「初音ミクコンサート 最後のミクの日感謝祭」が行われた。昼と夜の2回公演となっており、ここでは昼公演の模様をお届けする

 ライブ開始前には、フロントアクトとして昨日に引き続き初音ミクのキャラクターボイスを担当した藤田咲さんが登場したほか、鏡音リン・レンのキャラクターボイスを担当した下田麻美さんが姿を見せ前説を行った。また、アイドルユニット「DANCEROID」(ダンスロイド)の「ルカルカ★ナイトフィーバー」などによるダンスパフォーマンスが行われ、開始前から大いに盛り上がっていた。

 オープニングナンバーは「Tell Your World」。緑色のサイリュームが一面に広がるなか、初音ミクが登場するとボルテージは最高潮に。さらにはダンサーも登場しステージに華を添えていた。さらにDECO*27(デコ・ニーナ)のギター演奏による、発売したばかりのニンテンドー3DS用ソフト「初音ミク and Future Stars Project mirai」テーマソング「ゆめゆめ」がライブでは初披露された。

 その後も次々にモジュール(衣装)チェンジを行いながら楽曲を歌い上げていく初音ミク。「初音ミクの消失」では最後にガラスが散るかのように姿を消す演出も行われ、観客を驚かせていた。

初音ミク

 そして、昨日のKAITOに続くサプライズとしてMEIKOが登場。「Change me」を歌い上げ、場内は大きな歓声に包まれた。続けて聞き覚えのある「おまたせ!」の声で黄色い声と黄色いサイリュームが振られるなか、鏡音レンが登場し「右肩の蝶」を披露。さらに巡音ルカの「Just Be Friends」が続いた。

左からMEIKO、鏡音レン、巡音ルカ。
MEIKOの「Change me」ではステージも場内も赤一色に。

 ミクとルカのデュエットソングを経て、鏡音リンが登場。「炉心融解」のほか、「いっくよー! 盛り上がっていこう!」の声とともに「孤独の果て」ではギターを持ってのパフォーマンスを見せていた。

鏡音リン
ミクとルカ、ミクとリンによるデュエットソングも披露。

 終盤ではミクもギターを持って「パズル」を披露したほか、「ミクの日感謝祭、これで最後の曲です。ここにいる人も、こられなかった人も、全ての想いをひとつに」とのメッセージから「SPiCa」を歌い上げた。「サンキュー」の言葉を残し一旦降壇したあと、大勢の「ミクコール」に応えてアンコールとして「愛言葉」「メルト」を続けて披露したのち、「またいつか、会えるといいな」と言ったあと「ハジメテノオト」を静かに歌い上げた。

 ここでライブは終了かと思いきや「もう一回」のコールが巻き起こり、「Project DIVA desu.」のBGMによるダンサーのダンスパフォーマンスが行われたのち、ダブルアンコールとして最後の曲「ワールドイズマイン」を披露。多くの「ありがとう」という声援と拍手が送られるなか、ミクは一言「バイバイ」と言ってステージを去り、ライブイベントは終了した。

 なおライブ終了後、初音ミクなど「VOCALOID2」キャラクター・ボーカル・シリーズを展開しているクリプトン・フューチャー・メディアの代表取締役である伊藤博之氏への囲み取材が行われた。

--ライブをご覧になっての感想をお願いします。

伊藤博之氏 伊藤博之氏

伊藤氏:5年前の今頃は初音ミクのソフトを開発していました。その頃は初音ミクという名前もビジュアルも何もなく、ひたすら音声を切って張って…という作業をしていた時期だったんです。あれから5年が経って、ここまでみなさまから支持されるようなキャラクターになり、コンサートを開催するまでになろうとは予想もしていなかったので、とても感激しました。それとともに、これからも進化をし続けていくという想いと気持ちを新たにしました。

--今の初音ミクの盛り上がりを、伊藤さんはどのようにとらえていますか?

伊藤氏:初音ミクは歌を歌うソフトウェアで、そのソフトとパッケージにあるイラスト数点程度しかなく、決められているものが少ないんです。そこでネットで活躍してくださっているクリエイターさんの創作できる余地が非常にたくさんあると思います。創作のきっかけやチャンスを初音ミクが担っていて、その結果たくさんの創作作品が生み出されました。その背景にはインターネットや動画サイト、ソーシャルメディアの普及も非常に大きい要因だったと思いますが、それらのメディアを通じて、クリエイターの作ったコンテンツが広がっていき、たくさんの方に支持されていき、今回のようなコンサート、あるいはCDやDVDなどの商品化の機会が生まれていったと思います。これらを見るに、コンテンツの作り方自体が変わってきたというのを実感しています。このムーブメントが今後のコンテンツ産業の新しいモデルになるのかなと期待しています。

--初音ミクの今後の予定を教えてください。

伊藤氏:初音ミクはインターネットで育てられ支持されていまして、ネットは日本だけではなく世界にも繋がっています。今のファンとクリエイターは日本が中心ではありますけど、アジアや北米、南米やヨーロッパなどいろんな国々のクリエイターやファンを繋げていきたいですし、海外のファンも熱を帯び始めているところです。現在初音ミクの歌声を英語で歌える製品を開発中で、まもなくアナウンスできるかと思います。これらのツールを通じて、日本だけではない海外のファンやクリエイターを大きく魅了していく存在になれたらと思います。

【「初音ミクコンサート 最後のミクの日感謝祭」セットリスト】

1.Tell Your World
2.ゆめゆめ
3.ワールドイズマイン
4.えれくとりっくえんじぇぅ
5.恋スルVOC@LOID
6.クローバー クラブ
7.ぽっぴっぽー
8.ロミオとシンデレラ
9.ファインダー(DSLR remix - re:edit)
10.裏表ラバーズ
11.StargazeR
12.moon
13.初音ミクの消失
14.Change me
15.右肩の蝶
16.Just Be Friends
17.magnet
18.ワールズエンド・ダンスホール
19.炉心融解
20.孤独の果て
21.Promise
22.タイムリミット
23.パズル
24.1/6 -out of the gravity-
25.SPiCa
26.愛言葉
27.メルト
28.ハジメテノオト
29.ワールドイズマイン

「ミクの日大感謝祭」公式サイト
http://miku.sega.jp/39/

(C)SEGA /(C)Crypton Future Media, Inc.
Organized by SEGA/MAGES.

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