カカクコムは3月1日、飲食店の口コミサイト「食べログ」に携帯電話を使った認証制度を導入したことを発表した。合わせてアルゴリズムの大幅な見直しを実施することで、信頼性の向上を図る。
今回の対応は、1月に起こった“やらせ騒動”を受けた不正防止の取り組み。食べログ上に用意される認証用フォームに携帯電話番号を入力すると、ショートメッセージサービス(SMS)でショートメールが携帯電話に送信される。ショートメールに記載された認証番号をフォームに入力することで、認証は完了となる。SMSに対応しないau、ウィルコム、イー・モバイルについては、電話発信による認証をおこなう。
認証が完了したユーザーには、ユーザー名の横に「携帯番号認証済」という旨のアイコンが表示される。この認証は任意のものであり、認証をしてもしなくても利用できるサービスに制限はない。
また、アルゴリズムについても大幅に見直す。これまでも実績に応じてユーザーごとにレビューが店舗の点数に反映する「影響度」に差をつけ、信頼できるレビューほど点数への影響が大きくなるようにすることで、恣意(しい)的な点数操作を排除していたという食べログ。これまで継続してアルゴリズムのチューニングを行っていたが、今回影響度の設定を精密にし、不正が起こりにくいようにしたという。
アルゴリズムの変更は、これまでのレビューにも適用される。このため、店舗によっては点数が下がるケースも少なくないという。そのため、カカクコムでは会員店舗向けに数日前よりアナウンスを行っている。同社では今回の発表に合わせて、食べログではランキングや点数の仕組みについて情報を公開している。それによると店舗の点数分布では3.50点以上が全体の4.3%となっており、これを「多くの食通レビュアーが高い評価をつけているお店」であり、高い確率で満足できる飲食店が並ぶという。
アルゴリズムの詳細は明らかにされていないが、カカクコム執行役員 食べログ本部長の村上敦浩氏によると、「本当に食通かどうか」「その人が存在しているかどうか」という点をもとにユーザーの影響度を判断するという。前述のランキングや点数についての説明ページでは「お店のジャンルへの食通度合いから算出している」と明記されている。
現時点では認証の有無によって点数への影響に差をつけていないということだが、今後は認証が影響度に反映される可能性もあるという。また今春をめどにFacebookのアカウントを使った認証も検討する。
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