2月11日の20時35分から23時59分までの約3時間半にわたり、KDDIの一部顧客においてEZwebのメール送受信が利用しづらい状況となるデータ障害が発生した。同社によれば影響を受けたのは最大615万人で、2003年8月に発生したメール障害(1279万人に影響)に次ぐ大規模障害となる。また、12日午前3時時点の問い合わせ件数は700件だったという。
障害の原因は、小山ネットワークセンター内のメールサーバにつながる無停電電源装置(UPS)が点検中に故障したことによるもの。電源設備は通常2系統の冗長構成となるが、点検中は1系統で作業していた。この作業中にUPSが故障したため、電力が供給されない状態となりメールサーバがダウン。大型のメールサーバだったため再立ち上げに時間を要したという。
KDDIは1月25日と2月9日にも設備故障による通信障害を起こしている。同社では、いずれもデータトラフィックは関係していないとしているが、「作業上のフローを見直さなければいけないと思っている」(同社広報)とコメントしている。
通信障害はNTTドコモでも相次いでおり、1月26日には総務省が同社を行政指導している。KDDIも通信障害が相次いでおり、総務省は「まずは事故の詳細な報告を受けて、それを踏まえて対応する」としている。
◇総務省が指導
総務省が相次ぐ通信事故でNTTドコモを指導--電通法の違反も
◇相次ぐ通信障害
OCNでシステム不具合--他人のパスワード変更可能に
KDDI、2月9日夕方に通信障害--最大130万人に影響
auフェムトセルが全国で利用できない障害--約2時間で回復
KDDI、1月25日深夜に都内で通信障害--26日午前3時に回復
OCNで通信障害--海外向け通信がつながりにくい状態に
ドコモ、25日朝から都内で通信障害--午後1時に回復
ドコモ障害の原因は新パケット交換機の処理能力オーバー--最大252万人に影響
「見極めが甘かった」と通信障害でドコモが謝罪--改めて社長から説明も
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