ソフトバンクは2月2日、2012年3月期第3四半期(4~12月期)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比6.6%増の2兆3981億9200万円、営業利益は同10.5%増の5327億8300万円、経常利益は同11.0%増の4439億3400万円、純利益は同75.7%増の2500億8100万円となった。
携帯電話契約数が順調に増加したことで通信料売上が増加したほか、2011年10月に発売したiPhone 4Sの販売促進キャンペーンを実施したことで機種変更数が増加し、携帯端末の売上増につながった。ソフトバンクの営業利益は7期連続、純利益は3期連続の最高益となる。
スマートフォンの販売が堅調だったことに加え、iPad 2やモバイルデータ端末の販売が増加したことで、第3四半期連結累計期間(4月~12月)の純増契約数は242万6600件となった。また、同期間における携帯端末の販売台数は前年同期と比較して152万3000台増の900万2000台となった。
ARPU(1契約あたりの月間平均収入)は前年同四半期から80円減の4230円。そのうち音声ARPUは同280円減の1700円、データARPUは同200円増の2530円となる。音声ARPUの減少要因としては、通信機能のないiPadやデジタルフォトフレームが増加したことや、2011年3月に実施した事業者間接続料の値下げによる着信料収入の減少が影響したという。
同日の記者会見に臨んだソフトバンク代表取締役社長の孫正義氏は、同社の業績について「ソフトバンクは一貫して情報革命に全力を傾けて事業を展開してきたが、やっと収穫期に入ってきた」と評価。
また、今後については「2016年に1兆円の営業利益を出す会社にする」と目標を掲げる。そのための取り組みとして、スマートフォンをはじめとする端末の充実による“顧客基盤の強化”と、設備投資や高速通信サービス「SoftBank 4G」による“ネットワーク増強”を挙げた。
総務省から通信事業者へ割り当てられる予定の900MHz帯については、「通信大手3社の中で唯一ソフトバンクだけがプラチナバンドを持っていない。必ず『プラチナバンドを持ってないことを電波が届かない言い訳に使うな』と数名の方からお叱りをいただくが、事実は事実。プラチナバンドを持っているかで電波の到達具合は断トツに違う」とコメント。ソフトバンクへの電波の割り当てを強く求めた。
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