KDDIと沖縄セルラーは1月25日、同一法人名義で、(1)auスマートフォン、(2)指定の固定通信サービス(「au ひかり ビジネス」または「KDDI 光ダイレクト」)、(3)クラウドサービス「ベーシックパック」をセット契約することで、au スマートフォンの毎月の利用料金が最大2年間1480円割り引きになる中小企業向けサービス「スマートバリュー for Business」を、4月1日に開始すると発表した。
固定通信サービス1回線につき、ベーシックパックを利用するau スマートフォンが最大50回線まで割引の対象となるため、合計割引額は最大毎月7万4000円、2年間で177万6000円となる。同社では、スマートバリュー for Businessを、デバイス、ネットワーク、アプリケーションをシームレスに統合する法人向けクラウド「KDDI MULTI CLOUD」のラインアップの1つとして提供する。
スマートバリュー for Businessの提供に併せて開始されるクラウドサービス「ベーシックパック」は、法人からニーズが高いとされるビジネスアプリを月額390円で利用できるサービス。セキュリティサービス「KDDI 3LM Security」、容量10Gバイトの「KDDI ファイルストレージ」、グループウェア「KDDI Knowledge Suite」、スマートフォンのカメラで名刺を登録・管理できる「KDDI 名刺バンク」、独自ドメインのメールサービス「KDDI ビジネスメール」の5つのアプリを利用できる。
また、上り/下りともに300Mbpsの高速インターネットと、固定電話と同等品質のIP電話を利用できる法人向け光ファイバサービス「au ひかり ビジネス」(沖縄県での名称は「au ひかり ちゅら ビジネス」)も開始する。通信回線からプロバイダまでを一括で提供し、24時間365日の顧客サポートも設ける。料金は、ネット+IP電話が8295円、ネットのみが6720円、IP電話のみが6090円となる。
いずれも4月1日にサービスを開始予定で、3月1日から申込みを受け付ける。
同日の記者会見臨んだKDDI執行役員ソリューション事業本部長の東海林崇氏は、スマートデバイスやクラウドの普及、通信速度の向上によって、今後はより時間や場所にとらわれない“モバイルワーク”化が進んでいくと語る。
実際にKDDIでは2011年の夏ごろから、全社的にリモートアクセスを導入したり、ソリューション事業本部でスマートフォンやタブレットを導入するなど、モバイルワークを実践。その結果、「客先への訪問回数増」「顧客との商談件数増」「残業時間の削減」「コピー量削減」の4項目において、いずれも10%以上の効果を実現したという。
一方でIDC Japanの調査結果から、スマートフォンの導入意向がある法人企業は約46%(導入済みが14.6%、検討中が16.8%、これから検討が14.4%)と半数近くいるものの、「使い方や効果がわからない」「コストが高い」「セキュリティが不安、手間がかかる」といったことが、導入の際の障壁になっていると指摘。
「KDDIでは、これまでにも中小企業向けに『みんなのビジネスオンライン』や『KDDI まとめてオフィス』などを提供しているが、モバイルワークを中小企業のお客様にもっとハードル低く使っていただきたい」(東海林氏)と語り、スマートバリュー for Businessを提供することで中小企業が安価かつ手軽にスマートフォンを導入できる環境を作りたいとした。
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