インドネシアで13万人が利用--マッチングから始まるVOYAGEのFacebook戦略

岩本有平 (編集部)2012年01月18日 14時05分
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 「大学で社会福祉を学び、ITを使って福祉に関わることをしたいと思っていた。児童福祉の中でも少子化にフォーカスを当ててサービスを模索する中、出会う機会のインフラを提供できないかと考えた」--2011年5月にFacebookアプリ「Menurut Anda?」をインドネシア向けに提供したVOYAGE GROUPソーシャルプラットフォーム事業開発室 室長の矢澤修氏はこう語る。

 Menurut Anda?とは、インドネシア語で「あなたはどう思う?」という意味。画面に表示される異性のユーザーのプロフィールなどを確認し、「いい(Bagus/Good)」もしくは「次へ(Berikutnya/Next)」で回答していき、お互いが「いい」を押して興味を持っていることを伝えられるサービスだ。

 「日本ではマッチングサイトは悪なイメージ。でも正しく運用すれば絶対便利なもの。ソーシャル系のサービスも広義では出会い。そういうアプローチは絶対できると思っている」(矢澤氏)。日本のいわゆる出会い系で一番課題となる匿名性を、Facebookの実名プラットフォームを利用して解決するという。


VOYAGE GROUPソーシャルプラットフォーム事業開発室 室長の矢澤修氏

 サービスは英語およびインドネシア語で提供する。「北米では同様の思想のサービスは多く、機能的な競合優位性がつきやすいサービスでもない。そこでFacebookアカウント数の多いインドネシアを選択した」(矢澤氏)。当時はプロデューサーの矢澤氏とエンジニアの2人チームで開発。「文字通り手探りだった。翻訳者を探す際にも、FacebookやTwitterで人と出会い、紹介してもらった」(矢澤氏)

 サービス開始から半年弱で、ユーザー数は13万人超、月間アクティブユーザーは2万人ほど。「インドネシアの人は『友達の友達は自分の友達』という感覚が日本より強く、友人申請も積極的。宗教的な懸念もあったが、インターネットユーザーの中心となる若い世代はそれほど抵抗がないようだ。ただ口コミでの広がりは、サービスの性質もあるのか予想より低い状態」(矢澤氏)

 2011年末には100ポイント1ドルの有料ポイントと、アクションに応じて付与される無料ポイントの2種類のポイントも導入。マネタイズについても力を入れていく。ただし日本語でのサービス展開については、今のところ予定していない。

 矢澤氏はこのほか、Facebook上の友人のプロフィール画像を使ってタイムラインのカバー画像を作成できる「Friendly Cover」を2011年12月に提供。1月18日には、Facebook上の友人のプロフィール画像を使ってユーザーのプロフィール画像のモザイクアートを作成できる「Mosaic Face Me」も公開した。「性質上1人1、2回しか使わないサービスだが、バイラルでユーザーを増やす仕組みは達成しつつある。このユーザーが今後のサービスのスタートアップエンジンになる」(矢澤氏)とのことで、まずはFacebook上でのユーザーベースを集めることに重点を置いているという。

 Mosaic Face Meの提供を契機に、ソーシャルプラットフォーム事業開発室は「Facebookマーケティング事業室」の名称に変更する。「今はソーシャルと言えばゲーム全盛だ。だが我々はそれ以外のサービスで、ソーシャルを使って生活を便利にしたい」(矢澤氏)

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