ウェブメディアやブログに加えて、TwitterやFacebookをはじめとしたソーシャルメディアなど、情報に触れる機会や場所が増えた一方、許容量を超えてしまい、必要な情報についても読み流して“知ったつもり”になってはいないだろうか。
iPhoneアプリ「Yomore」はさまざまな場所の情報を一括して閲覧し、気になったものをアーカイブしてあとから読めるサービスだ。
事前にFacebookアカウント、Twitterアカウント、Googleのアカウントを登録しておけば、フィード(GoogleについてはGoogleリーダーの新着フィード)を時系列にまとめて一度に閲覧できる。もちろん各サービスごとのフィードを閲覧することも可能だ。Twitterに関しては、リストの閲覧にも対応する。ただし新規の投稿ができるのはTwitterのみ。Facebookのニュースフィードへの書き込みには現時点で対応していない。
フィードの中で気に入った記事があれば、その内容をタッチすることで、「Yomo」と表示されたスタンプが表示され、アーカイブに登録できる。アーカイブに登録した記事は、ダウンロードしてアプリ内にキャッシュできる。これによって、元の記事が消えたり、ネットワークにつながっていない場所でも記事を読むことができる。
11月14日にはPC向けに「Yomore Web」ベータ版も公開。現在はGoogleリーダーでスターをつけた記事やFacebookでシェアしたリンクの一覧、iPhoneアプリ上でアーカイブし、ダウンロードした記事を閲覧できる機能のみを提供している。iPhoneアプリについても、11月18日に最新版を公開した。
サービスを提供するシータス&ゼネラルプレスは、これまで商品カタログやデザイン制作、CSR向けコンテンツの企画編集などを手がけてきた。iPhoneアプリの開発とはほとんど縁のなかった企業だ。
Yomoreを担当するメンバーも、同社のコンシューマー向け新規事業立ち上げを契機にアプリの企画や開発に携わるようになったという。「当初はオンラインメディアを作ろうと考えたが、レストラン、料理、コスメなど、すでに特化型メディアは出尽くしていた」(シータス&ゼネラルプレス 生活者ネットワーク事業部門 生活者ネットワーク事業部の辰巳ゆかり氏)ということから、まずはコンテンツではなく、コンテンツを読む「仕組み」をつくるという発想でYomoreの開発を進めた。
サービスは現在無料で提供しており、マネタイズについてはこれから検討していくという。ユーザーを増やして単純に広告を入れるだけではなく、ユーザーの属性情報を元にした新しいビジネスも考えていく。「アーカイブの履歴はライフログと同じ。コンテンツを読んだ、読まなかった、何度も読んだ…そういった情報をとっていけば、体重や食事の記録より持続的なログがとれるのでは」(シータス&ゼネラルプレス 生活者ネットワーク事業部門 生活者ネットワーク事業部 グループリーダーの左海穣氏)
今後は機能追加を進めるほか、連携できるソーシャルメディアの拡大についても検討する。また、Android版についても提供したいとしている。
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