ニワンゴは11月14日、動画コミュニティサイト「ニコニコ動画(原宿)」で、映画配信サービスを開始した。「マトリックス」や「ロード・オブ・ザ・リング」など約100タイトルを提供する。サービス開始時は、PCとAndroidスマートフォンで視聴でき、iOSにも今後対応する予定。
公式動画配信サイト「ニコニコチャンネル」内に新たに“映画”カテゴリを追加し、好きなタイトルを好きなタイミングで視聴できる都度課金型のVOD(Video On Demand)と、一度購入すると無期限で視聴できるEST(Electric Sell Through)の2種類の方法で提供する。価格は、プレミアム会員、一般会員ともにVODが新作400円、旧作300円、ESTは1000円からとなる。
動画と同様に映画作品にはコメントを投稿できる。ESTはダウンロード形式が一般的だが、常に最新のコメントを表示させるため、クラウド上に存在する映画作品(データ)に都度アクセスして利用するデジタルロッカー型(非ダウンロード形式)で提供するという。
また、「ニコニコ生放送」のシステムを使用し、複数のユーザーで同一タイトルを観ながらリアルタイムにコメントを共有できる「ニコニコ映画上映会」も開始する。11月15日24時から放送される第1回は、ワーナー・ホーム・ビデオ&デジタル・ディストリビューション(ワーナー)の「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 2」を上映。上映会の料金は、プレミアム会員が新作100円、旧作50円。一般会員が新作400円、旧作300円となる。
同日の記者発表会でドワンゴ取締役の夏野剛氏は、「ハリウッド業界は随分インターネット配信に積極的になっている。その中でも1番積極的に色んな形をトライしているのがワーナー。ワーナーと一緒にこの道を切り開いて、ハリウッド映画、日本映画を含めて、新しい視聴の仕方を確立したい」を意気込む。
続いて、ワーナーでジェネラルマネージャを務める福田太一氏が挨拶。「ワーナーでは、従来からニコニコ動画に非常に注目していた」と話し、映画配信についても真っ先に手を挙げたと語る。
また、福田氏はニコニコ動画での配信について「映画鑑賞の歴史の1つのターニングポイント。新たな爆発の起爆剤になる大きいサービスだと思っている。ハリウッドスタジオと日本の若い世代との関係点を深めていくという意味でも期待している」と語り、今後は映画作品に加え、同社が提供しているテレビシリーズも配信していく意向を示した。
ニワンゴでは今後もさまざまなコンテンツ事業者とライセンス契約を結ぶことで、ラインアップの充実を目指すとしている。
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