ドコモ社長、ユーザー転出2.5倍増も「iPhone 4S影響ない」--パケット収入好調で業績上方修正

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 NTTドコモは11月2日、2011年度上期(4~9月期)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比1.2%減の2兆1129億8200万円、営業利益は同4.3%減の5085億100万円、純利益は同3.5%減の2990億1800万円となった。第2四半期(7~9月期)は、2010年度に一時的に生じた制度見直しによる影響を除けば、売上高が同1.6%増の1兆657億円、営業利益は同2.0%増の2408億円だった。

 ドコモでは「好調なスマートフォン販売とパケットARPUの増加による順調な決算」としており、通期の業績予想を上方修正した。売上高は当初の計画に比べて100億円増の4兆2400億円、営業利益は同200億円増の8700億円、スマートフォン販売計画は同250万台増の850万台、パケットARPUは同30円増の2710円(前年2540円)とした。

  • 2011年度上期(4~9月期)の連結決算

  • 2011年度上期のポイント

  • スマートフォンの販売数

スマートフォン販売台数は363万台

 上期のスマートフォン販売台数は363万台に達した。これは昨年度のスマートフォン年間販売台数を44%上回っている。NTTドコモ代表取締役社長の山田隆持氏は「夏モデルの投入で、スマートフォン販売における第2四半期の販売店での当社シェア(GfK Japan調べ)は5割を超えた」と話す。


NTTドコモ代表取締役社長の山田隆持氏

 また、スマートフォン購入者の男女比をみると、前年度の第2四半期には女性は28%に留まっていたが、今期は44%まで上昇しておりスマートフォン販売が好調な要因の1つとなっている。このようにスマートフォンが牽引し、上期の総販売台数は前年同期を110万台上回る1035万台となったことから、通期の販売台数目標を1980万台から2100万台に上方修正した。

 スマートフォンは第2四半期に特に勢いを増しており、同四半期の総合ARPUは前年同期比4.4%減の4970円だが、パケットARPUは同5.9%増の2690円で「当初の想定を上回る」(山田氏)ほどの伸びを示している。パケット収入は2010年度第4四半期に音声収入を逆転しており、それ以降この傾向が継続、2011年度第2四半期のパケット収入は同9.3%増の391億円となっている。

 同社のスマートフォンにとり、最大のライバルであるiPhone 4Sが発売されたが、これについては「iPhone 4Sの発売直後、当社からのユーザー転出数は前年度の2.5倍になったが、最近では1.2倍にまで収まった。当社の新規販売は例年、11月に新製品が出ることから、10月は買い控え傾向になるのだが、今年は10月の新規販売が普段の1.3倍になっている。結論からいえば、iPhone 4Sの影響はあるがそれほど大きくはない」と述べた。

中期ビジョンに向けた取り組み

 ドコモは、2020年ビジョン「HEART~スマートイノベーションへの挑戦~」を実現するための確実なステップとして、2015年度に向けた取り組みを「中期ビジョン2015-スマートライフの実現に向けて-」として策定したと発表。2015年度には、スマートフォン契約者数を4000万、「Xi」契約者数を3000万にすることを目指す。パケット収入は、2015年度に2011年度比で約1.5倍に拡大したい考えだ。

 具体的には、スマートフォンを中心とした幅広いデバイスをそろえ、オープンな環境下、多彩なサービス・コンテンツや快適な操作性の進化に取組み、楽しさや利便性を追求するとともに、セキュリティ環境やサポート体制を拡充させる。また、Xiのエリア展開を加速するなど、より安定した通信環境を提供する。

 さらに今後、「メディア・コンテンツ事業」、「金融・決済事業」、「コマース事業」、「メディカル・ヘルスケア事業」、「M2M事業」、「アグリゲーション・プラットフォーム事業」、「環境・エコロジー事業」、「安心・安全事業」など、新たな市場を創出することで、これらの事業領域における2015年度の収益を2011年度比で約2.5倍の約1兆円にすると目標を掲げた。

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