パナソニックは10月31日、2012年3月期第2四半期累計(2011年4~9月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比8%減の4兆52億円、営業利益は同72%減の476億円で減収減益となった。薄型テレビや半導体といった課題事業の構造改革費により、税引き前利益は1593億円、当期純利益は1362億円とそれぞれ大幅な赤字だった。
エアコンや冷蔵庫といった白物家電は堅調に推移したものの、AV製品の不振が響き、日本を含む各地域で減収となった。ただし、重点新興国と位置づけるBRICs+MINTS+Bでは、前年比12%増となり、先進国同様に白物家電が市場を牽引したという。
こうした状況を受け、パナソニックでは2011年度の年間業績見通しを、売上高で8兆3000億円、営業利益を1300万円といずれも下方修正した。また税引き前利益では当初公表値の1000億円の黒字から4300億円の赤字へ、当期純利益を同300億円の黒字から4200億円の赤字へと大きく修正している。
営業利益の悪化は、固定費の圧縮でカバーしているものの、販売減、原材料の高騰、為替影響などが要因としてあげられている。セグメント別では薄型テレビなどのAV機器を持つデジタルAVCネットワーク、半導体などのデバイスが大きく影響しており、アプライアンス、パナソニック電工、パナホームは堅調に推移しているとのこと。これらセグメントにおいては年間見通しを前回公表値から据え置いている。
こうした業績悪化を受け、同社では収益力強化のための新戦略も打ち出している。
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