行きたいレストランやおいしい食事をソーシャルに見つけようというサービスが国内でも盛り上がりをみせている。食べ物にフォーカスし、写真を友人と共有することでお店を見つけようという「miil」や「SnapDish」、「Spoon!」に対して、お店そのものにフォーカスしているのが「Retty」だ。行ったお店を位置情報から登録することでどんどんリスト化し、さらにそのリストを友人とタイムライン上で共有することで、新たなお店を発見できる。
これまでウェブブラウザをベースに展開していたRettyに10月31日、iPhoneアプリ版が加わった。スマートフォンでもブラウザでサービスを利用することはできたが、アプリになることで使い勝手が向上している。注目したいのが左下に大きく配置されたお店の登録ボタンだ。Retty代表取締役の武田和也氏も「Rettyの主な導線はお店のログ化」と話すように、今いる場所で見つけた「あ、この店行きたい」という情報を素早くリスト化することが可能だ。
またアプリ化することで、自分の「いきたいお店リスト」をエリア別に分かりやすく整理できるようになったのもポイントだ。友人が共有してくれるお店情報には「行きたい」ボタンが表示され、これをクリックすると「いきたいお店リスト」上に表示される。GPSを活用して、現在位置やエリアごとに分けて表示しているので、これから食事をしようというときに情報を取り出して、iPhoneのGoogleマップ上で場所を確認できる。モバイルならではの便利な使い方だろう。
ところで、気になるユーザーの投稿モチベーションについて武田氏に聞いたところ、行ったお店の「ログ化欲求」があって意識的な登録が期待できるユーザーと、友人の行ったお店を眺めながら「半ば無意識に」行きたいボタンでお店リストを作るユーザーに分かれつつあるそうだ。このあたりは投稿者とソーシャルな情報伝播の両方を、うまくレストランデータの蓄積に生かしている例といえるだろう。
またRettyではユニークなキャンペーンを準備している。以前は「行きたいお店ランキング」でユーザーにアピールしていたが、今回はiPhoneアプリのリリースに合わせて「連れてってボタン」を期間限定で追加する(PCブラウザでの表示のみ)。友人の紹介するお店情報に表示されている連れてってボタンを押すと、相手に連れてってほしいというリクエストメールが飛ぶようになっている。またそのランキングもキャンペーンサイト上で確認することができる。
こういったユーザー同士の盛り上がりを使った巻き込み型のプロモーションスタイルもソーシャルサービスならではというところだろう。今後は年内にAndroidアプリをリリースする予定だという。
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