Oracleは米国時間10月24日、クラウド顧客サービス企業のRightNowを15億ドル、1株あたり43ドルで買収すると発表した。
RightNowは、コールセンターによる顧客サービスと、ウェブやソーシャルネットワークを介したセルフサービスの顧客サービスを専門とするSoftware as a Service(SaaS)企業である。
Oracle Developmentのエグゼクティブバイスプレジデントを務めるThomas Kurian氏は 声明で、Oracleは「『Oracle Public Cloud』の一環として、Sales Force Automation(SFA)、人材、人材管理、ソーシャルネットワーク、データベース、およびJavaなどのあらゆるクラウドソリューションを顧客に提供するために積極的に取り組んでいく」と述べた。
この言葉はつまり、「Oracleはクラウド関連の買収を推進する」という意味である。
同社はOracle OpenWorldにおいて、クラウドコンピューティング、ビッグデータ、およびNoSQLデータベースといったその他の取り組みに着手する計画の概要を示した。同社のNoSQLデータベースは現在、一般的に利用されているとOracleは述べた。
CowenのアナリストであるPeter Goldmacher氏は、OracleによるRightNow買収はSalesforce.comに対する圧力になると述べた。Goldmacher氏は、次のように述べている。
今回の買収によって、Salesforce.comがこの1年間積極的に推進してきた「Service Cloud」製品の販売は、徐々にこれまで以上に困難になるだろうとわれわれは考える。顧客サービス管理ソリューションを主に購入するのは大規模企業であり、この分野ではOracleが圧倒的なシェアを誇る。この市場セグメントにおいてOracleがさらに競争力を高めるにつれ、Salesforceの販売サイクルは減速し、顧客を獲得する確率は低下するだろうと思われる。大型契約の機会や獲得確率が減少すれば、Salesforceは、利幅が抑えられるとともに、販売効率もさらに低下する可能性が高い。
Gartnerのアナリストらは先週、Oracleは今後1~2年の間にクラウド関連企業をさらに買収し、さらなるクラウド関連サービスを提供開始するだろうと主張した。Kurian氏の主張から判断して、Oracleはさまざまなクラウド分野で他の企業を買収することを検討している可能性がある。
Oracleは今回の買収によって、コールセンターにおける主導的な地位を固めたいと考えている。以下は、GartnerによるMagic Quadrantである。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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