参加者が見たテクノロジカンファレンス「AsiaD」

Paul Greenberg(セレゴ・ジャパン)2011年10月26日 10時21分

 ITやインターネット、メディアに関するニュースを提供するDow Jonesの「All Things Digital」。彼らは2003年より毎年米国西海岸で「D&Dconference」と呼ぶカンファレンスを開催している。このアジア版となる「AsiaD」が10月19日~21日に開催され、テクノロジやメディア業界のトッププレイヤーが開催地の香港に集まった。

 今回、セレゴ・ジャパンの語学学習サービス「iKnow!」がアジアにおける最先端のテクノロジ企業として、AsiaDでデモンストレーションをする4社に選ばれた。日本のサービスとしては唯一の参加となったが、今後より多くの日本のサービスが同様の機会に恵まれることを心から願い、このカンファレンスの魅力を紹介する。

 AsiaDは、カンファレンスとしてかなり“個性的”だと言える。通常このようなカンファレンスでは、1人のプレゼンテーターが大勢の観客に向かってパワーポイントなどを用いてプレゼンテーションを行う。しかしAsiaDでは、ステージ上でインタビューをしたり、ディスカッションをしたりと、さまざまなパターンでプレゼンテーションが行われる。

 また、プレゼンテーターやディスカッションのトピックも幅広い。ハードウェアとソフトウェア両方をカバーし、業界も限定されていない。にもかかわらず、それぞれの関連性が高く、非常に興味深い内容が多いのは、カンファレンスを通して焦点がはっきりしているからだろう。

 スケールの大きさや拡張性など、ウェブの持つ可能性をフルに活かして、どのようにしてユーザーに確かな価値と体験を提供するか——プレゼンテーションやインタビューには常に「ユーザー目線」が中心にあった。そして何より、すべてに共通していたのが、利益を生み出す「ビジネス」として完全に成り立つことを前提にしているという点だ。

 今回AsiaDにはCurrent TV会長のAl Gore氏、Twitter共同創業者のJack Dorsey氏、Alibaba Group CEOのJack Ma氏、Yahoo共同創業者のJerry Yang氏など、アジアと欧米両方の市場からキーパーソンが集まっていたが、そこにある空気はとても自由で、いろいろな意見が常に飛び交うことのできる環境があった。iKnow!のプレゼンテーション後もたくさんの方が興味を持って話しかけてくれた。

 ミーハーな気持ちで参加するイベントではない。だが、AsiaDは深く意味を持ってアジアや世界で成功したい、より多くのものを見たいという企業、サービスや個人には、ぜひ参加してほしいイベントだ。たくさんの興味深くスマートな人が集まっているため、ビジネスのネットワーク作りや最新のテクノロジを知るには最高の機会だ。ぜひここに参加して多くの人と話をしてほしいと思う。

 ただもちろん、世界で成功するためには英語が不可欠だ。自身で英語を話すということはとても重要で、このカンファレンスでも決して「何とかなる」で済ませるべきではなかった。英語習得に向けてはさまざまなサービスがあるが、iKnow!を利用することも選択肢として考えてほしい。

  • セレゴ・ジャパンのプレゼンテーションも、司会者とインタラクティブに行われた。(撮影:慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授 古川享氏)

  • AsiaDでデモンストレーションを行ったLytroのカメラ。写真を撮影したあとに焦点を調整できるこのカメラは、写真の概念を大きく変革する可能性を秘める。

  • Current TV会長のAl Gore氏と話をする機会も。

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