「Opera 12」、アルファ版がリリース--ハードウェアアクセラレーションに対応

Stephen Shankland (CNET News) 翻訳校正: 編集部2011年10月14日 11時00分

 ノルウェー、オスロ発--Opera Softwareは現地時間10月13日、「Opera 12」の最初のアルファ版(開発コード名「Wahoo」)をリリースし、ハードウェアアクセラレーション分野への参入を果たした。

 ハードウェアアクセラレーションはパフォーマンスの高速化やバッテリ消費の軽減、そしてほかの方法では実現できない新機能など、さまざまな利点をウェブブラウザにもたらす。したがってブラウザメーカー各社が、部分的にはMicrosoftの「Internet Explorer 9(IE9)」に刺激されて、ハードウェアアクセラレーションをサポートできるように自社ブラウザのエンジンを再構築しているのは意外なことではない。

 Operaはハードウェアアクセラレーションを実装した最初のブラウザメーカーではないものの、自らのアプローチを競争力のあるものだと考えている。同社はフォント表示やCSS効果、「Canvas 2D」グラフィックス、「WebGL 3D」グラフィックスなど、「Vega」描画エンジンが処理するすべてのものについて、ハードウェアを利用している。

 Operaのデスクトップ製品担当バイスプレジデントであるJan Standal氏は当地開催の同社Up North Webイベントでのインタビューで、遊泳速度の速い魚にちなんで名付けられたWahooのハードウェアアクセラレーションには2つの優先事項があった、と述べた。

 「1つめに、短時間で仕上げることよりも、問題なく完成させることを重視した。2つめに、われわれは可能な限り多くのユーザーにリーチしたいと考えていた」(Standal氏)

そのほかの変更点

 ハードウェアアクセラレーションのほかにも、Opera 12には以下のような機能が搭載されている。

  • コンピュータのカメラを制御する機能。現在のところ、Operaはすべてのブラウザメーカーが支持しているわけではない「Device API」アプローチを採用している。しかし、同社はこの機能を実装して、ウェブアプリがプロフィール写真を撮影したりできるようにすることを、これ以上先延ばしにしたくないと考えた。
  • ウェブページをアドレスバーから直接Operaのスピードダイヤルページに追加できる機能。ユーザーが新規タブを開いたときに表示されるスピードダイヤルを利用すると、大きなアイコンをクリックして頻繁に使用するページにアクセスすることができる(Opera 11.50以降、スピードダイヤルではスピードダイヤル拡張と呼ばれる、よりアクティブなアイコンの使用も可能になっている)。
  • Operaの外観をカスタマイズできるテーマ。例えば、スピードダイヤルページのアイコンの背景にグラフィックスを追加することが可能だ。
  • JavaScriptの基盤を成す標準団体プロジェクトである「EcmaScript 5.1」のフルサポート。
  • Microsoftの「DirectWrite」インターフェースでフォントを表示する際の水平方向および垂直方向アンチエイリアス処理のサポート。

 Operaは7月にWahooのプレアルファビルドをリリースしている。

Wahoo

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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