サンブリッジは9月30日、同社が立ち上げたスタートアップ向けファンド「サンブリッジ・スタートアップスLLP(スタートアップスLLP)」を通じて、Wondershakeおよびミドクラへの出資が完了したことを明らかにした。金額は非公開だが、それぞれ数百万円程度とみられる。
Wondershakeは、ローカルコミュニケーションサービス「Wondershake」を開発するスタートアップ。サービス開始当初は法人格を持たなかったが、現在は米国にWondershake.Incを設立。サンフランシスコにオフィス兼住居を構え、米国での展開を準備中だ。
一方のミドクラはクラウド構築プラットフォーム「MidoStack」を開発するスタートアップ。代表取締役CEO兼共同設立者の加藤隆哉氏は、グロービスの設立に携わった人物。これまでサンブリッジのアレン・マイナー氏ら個人投資家やベンチャーキャピタル、事業会社などが出資していたが、今回改めてスタートアップスLLPが出資する形。
スタートアップスLLPやサンブリッジ、ネットエイジ、ベンチャーナウ共催のネットワークイベント「Innovation Weekend」を手がける平石郁生氏と増山秀信氏は、今回の2社の出資について「2社とも『Go Global』という方向性を持った企業だった」と経緯を語る。
7月に発表されたスタートアップスLLPでは、海外での展開を前提としたスタートアップである「Go Global」、クラウドサービスを世界展開する企業と連携する「with Global Cloud Company」、Innovation Weekendでのプレゼンテーションの勝者「Innovation Weekend Winner」の3つの柱で投資を行うという。
前述の2社はまさにこのGo Globalを目指す企業。ミドクラもケイマン諸島に本社を移し、すでに海外での展開を行っている。
Wondershakeについては、コンバーチブルノート(転換ローン)での出資を行う。「彼らはシリコンバレーでの調達を考えている。しかしすでにバリュエーションがついているとベンチャーキャピタルが出資しにくい。そのため、こういう形で出資し、向こうのスタートアップの“本流”として溶け込んでいって欲しい」(増山氏)
スタートアップスLLPでは、今後海外でのPRやマーケティングなども含めて支援していく。「アレン(・マイナー氏)が米国におり、ネットワークがあるのも我々の強み」(平石氏)
スタートアップスLLPでは今後、月1社ペースで出資を進めていくとしている。「みんながソーシャルばかりでは面白くない。どういうのが出資になるのか分からないが、本流からは異色なところにも支援したい」(平石氏)
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