モジラ、「Firefox 7」正式版を公開--メモリ使用を大幅に改善

Seth Rosenblatt (CNET News) 翻訳校正: 編集部2011年09月28日 10時46分

 予定どおり米国時間9月27日にMozillaからリリースされた「Firefox 7」の目標は、パフォーマンスとメモリ使用の改善だった。Firefox 7は「Windows」と「Mac」、Linux、および「Android」のユーザーを対象にダウンロード公開が開始された。

Firefoxにおけるメモリ使用の減少を示すグラフ
Firefoxにおけるメモリ使用の減少を示すグラフ
提供:Mozilla

 Firefox 7の正式版は、ベータ版と「Aurora」チャネルで少し前から試されていたさまざまな変更点を大多数のFirefoxユーザーに提供している。それらの変更点には、 メモリ使用の軽減が大幅に改善されたという主張も含まれる。同社の関係者は、Firefox開発者であるNicholas Nethercote氏の成果に基づいて執筆したブログ投稿の中で、「メモリ使用は多くの場合、20%~30%少なくなっており、ときには最大50%軽減されることもある」と書いている。

 こうしたパフォーマンスの向上は、「MemShrink」と呼ばれるMozillaの社内プロジェクトが一般向けに公開した初めての成果である。その名が示すとおり、同プロジェクトの目的はFirefoxがシステムに及ぼす影響を軽減することだ。Mozillaは、Firefox 7でパフォーマンスが向上する具体的な場面をいくつか紹介した。例えば、ブラウザが長時間開きっぱなしになっているときや、複数のタブを同時に開いているとき、大量にメモリを使用するほかのプログラムといっしょにブラウザを使用するときなどだ。また、同社はMemShrinkが成功している理由の1つとして、一部のFirefoxユーザーが声高に批判している高速リリースサイクルを挙げた。

 Mozillaがパフォーマンスへの注力を今後も続けていく意向なのは明らかだ。Firefox 7をインストールすると、同社が「Telemetry」と呼ぶ、新しい匿名報告プログラムへのオプトインを促される。ユーザーのデータを匿名で利用して脅威検出率を高めるセキュリティスイートと同じように、Mozillaはパフォーマンスデータをクラウドソーシングで収集し、現実的な状況における同ブラウザのパフォーマンスをより詳細に学習していく計画だ。

 セキュリティスイートと違ってTelemetryはオプトイン方式の報告システムなので、Mozillaがユーザーの許可なくデータを収集することはない。リードプライバシーエンジニアであるSid Stamm氏はブログ投稿の中で、セキュリティに関する懸念に言及している。それを要約すると、Mozillaは収集するデータとそれを行う理由について、AppleやGoogle、Microsoftなどのライバルよりもはるかに積極的に情報を開示している、ということだ。現在のところ、Telemetryはメモリ使用とCPUコア数、周期収集時間、起動速度の4つのカテゴリのデータを収集する。

新しいTelemetry機能は、データの収集を開始する前にユーザーのオプトインを求める。
新しいTelemetry機能は、データの収集を開始する前にユーザーのオプトインを求める。
提供:Mozilla

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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