今日の状況では、リーダーはこれまで以上に「現実世界」を詳しく知る必要がある。つまり、リーダーは顧客が感じていること、部下が考えていることを、もっと知る必要があるということだ。
過酷な時期には、リーダーが本音のフィードバックを手に入れ、すべての選択肢と意見を検討することが特に重要となる。しかし同時に、その過酷さのためにリーダーはますます忙しくなっており、自分のチームや顧客との連絡に割ける時間も、少なくなりがちだ。
ここでは、わたしがこれまでに見た、現場で検証済みの成功しているアイデアをいくつか紹介する。このいくつかを自分の道具箱に加え、うまく活用して欲しい。
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コミュニケーションホットラインを作る。これは、電子メールでも、電話でも、紙を使ったツールでも構わない。どんな手段でもいいので、人々が自分の正体を明かして破滅することを恐れずに、本音の率直なフィードバックを返したり、質問したりできる手段を用意しておく。
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公共的な連絡ツールを使う。もしニュースレターを出しているのであれば、それを使って関係者に現状を知らせたり、問題になり得るうわさに対処したりするといい。また、質問と回答集を作成して配るのもいいだろう。
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匿名で回答できる調査を行う。これは組織の雰囲気を知るために大いに役立つツールだ。しかし、あまり結果について考えすぎてはいけない。またこういった調査は、かなり素早く頻繁に行うべきだ。また、調査後には勇気を持ってその結果を公開すること。これによって、従業員の懸念が伝わっていることを示すことができる。対策が打てない場合でも、少なくともその問題を気にかけており、対処できる時がくれば対処するつもりであることを伝える。
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従業員のグループと昼食を取る。定期的に、あらゆる地位の人間が参加するランチミーティングを開催するとよい。12人以上が参加するミーティングでは、最後に質疑応答の機会を作ることを伝えておく。グループが小さければ、あえて口数の少ない参加者の近くに座り、発言を促すのもよいだろう。