ブラウザメーカーのOpera Softwareは米国時間9月19日、「Android」向けアプリケーションストアを手がけるHandsterを買収したと発表した。ブラウザに表示される検索広告以外の収入源を摸索する新たな一歩だ。
Operaの発表によると、Handsterは、アプリケーション販売に利用できる「ホワイトレーベル」のアプリケーションストア用プラットフォームを移動体通信事業者などに提供しており、また「独立系では世界最大のAndroidコンテンツライブラリ」を有する企業だという。そのほか、開発者向けツール、決済サービス、コンテンツのキュレーションサービス、さらには顧客の提供も行っている。
Handsterのサービスを利用している端末メーカーには、Mobile TeleSystems OJSC(MTS)、Alcatel-Lucent、Ericsson、Huawei(華為技術)、LG Electronicsが含まれるという。Handsterのサービスは今後、Operaが運営する既存の「Opera Mobile Store」に統合される予定だ。同ストアではAndroidをはじめ、「iOS」「BlackBerry OS」「Symbian OS」など、「ほぼすべてのモバイルプラットフォーム」向けアプリケーションを提供している。
企業各社がソフトウェア、特にスマートフォン向けモバイルソフトウェアのオンライン配信から利益を得ようとするのに伴い、アプリケーションストアの人気は過熱している。しかし、非ブランド系の(つまり、Apple、Google、Microsoft以外の企業が運営する)アプリケーションストアにとって、そこを訪れる価値があると多くの顧客に納得してもらうことは必ずしも容易ではない。これまで長年にわたりウェブ標準と、ウェブ標準を用いて構築できるウェブアプリケーションを推進してきたOperaだが、ここへ来て、ソフトウェア開発業界のネイティブアプリケーション分野に接近しつつある。
買収の条件は明らかになっていないが、Operaの最高経営責任者(CEO)を務めるLars Boilesen氏は、当然ながら今回の買収に強気の姿勢を示している。
Operaはブラウザ企業から本格的なモバイルサービス企業へと進化しつつあり、今回の買収はその重要な一歩だ。OperaファミリーにHandsterチームを迎えることを喜ばしく思う。Handsterによってわれわれは、消費者、移動体通信事業者、端末メーカーに提供するモバイルストアのサービスを強化できる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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