闘志満々のノルウェー企業Opera Softwareが今、同社初のブラウザをリリースした1995年以降のどの時点よりも厳しい競争にさらされているのは、ほぼ間違いない。
Microsoftは再び、「Internet Explorer(IE)」の開発を積極的に進めている。「Firefox」と「Safari」は広く利用され、「Chrome」は日の出の勢いだ。「iOS」及び「Android」搭載スマートフォンは、独自のモバイルブラウザを搭載している。
それにもかかわらず、Operaは米国時間8月24日、好材料の多い決算報告を行った。2010年初めに最高経営責任者(CEO)の地位を引き継いだLars Boilesen氏の戦略は功を奏しているようだ。
Operaの2011年第2四半期の売り上げは4000万ドルで、前年同期の3100万ドルから29%増加した。利益の増加幅はさらに大きく、360万ドルから530万ドルへと47%増加した。売り上げ、利益ともに同社にとっては記録的な数字だ。
Operaは、インターネット対応端末にブラウザが搭載され、ブラウジングサービスが移動体通信事業者に利用される中、デスクトップ向けブラウザでの検索広告収入やライセンス収入など、さまざまな手段で収益を上げている。通信事業者との取引は最大の収入源で、売り上げは41%増の1400万ドルだった。
携帯端末向けブラウザ「Opera Mini」が利用しているある卓越したサービスは、Operaのサーバを利用してウェブページを読み込み、圧縮してからユーザーに配信する。これにより、双方向のウェブページに組み込まれた一部機能は中断されるが、帯域幅を大幅に節約し、性能を向上させられる。もう1つのサービス「Speed Dial」は、ブックマークに素早くアクセスできるようにするもので、通信事業者は有料で自社サイトを目立つようにリストに配置できる。
Opera全体の世界ブラウザ利用シェアはここ数カ月ほぼ横ばいだが、同社によると、デスクトップ向けブラウザが20%、通信事業者ブランドのOpera Miniが260%、OperaブランドのOpera Miniが144%と、利用者数そのものは増加しているという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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