Googleは米国時間9月8日、CO2排出量削減への取り組みについて説明し、同社が企業として使用している電力量を初めて開示した。
Googleが8日に述べたところによると、同社は1ユーザーあたり年間2.26キロワット時を消費しているという。これは60ワットの電球を3時間使用した場合とほほ同じエネルギー量だ。Googleは再生可能エネルギープロジェクトへの投資やカーボンオフセットの購入によって、同社サービスを提供することで発生する温室効果ガスの影響をゼロに削減した、とGoogleのテクニカルインフラストラクチャ担当バイスプレジデントであるUrs Hoelzle氏は「Google Green」ブログで述べた。
Googleが同社の事業で使用する電力の総量は約2260メガワット時で、世界の電力の0.01%に相当する。The New York Timesによると、それは1つの原子力発電所の年間発電量の約4分の1に相当するという。またThe Guardianによると、ラオスのエネルギー消費量より少し多いという。
Googleはこれまで、エネルギー使用量に関する情報開示を求める要請に応じず、環境監視団体のGreenpeaceから批判されていた。クラウドコンピューティングを手がける企業のエネルギー使用量は、おおよその運用コストを明らかにするため、競争上の情報と考えられてきた。しかし、Googleは、自社データセンターの効率性をいかに高めてきたか、そして、カーボンニュートラルになるという企業目標を強化してきたか声高に主張してきた。
Googleのデータセンターはカスタム設計されたハードウェアとソフトウェアを使うことで、エネルギー使用量を一般的なデータセンターの約半分に抑えている。さらに同社は再生可能エネルギーにも多額の投資をしており、その結果、風力発電と太陽光発電によって1.7ギガワットの電力を作り出せるようになっている、とHoelzle氏は8日に述べた。
2010年、Googleの電力の25%は再生可能エネルギーから作られた。同社はそれが2011年には30%、2012年には35%まで増加すると予測している。
Googleは大規模な風力および太陽光プロジェクトにも直接投資しており、購入する再生可能エネルギーの量を増やしている。さらに、再生可能エネルギーや、温室効果ガス排出量を削減するほかのプロジェクトへの投資であるカーボンオフセットの購入プログラムも実施している。
Googleは、シャトルバスやキャンパス内での電気自動車充電ステーションの提供によって、従業員の移動で発生するCO2排出量を削減することも目指している。Googleは効率性を高める対策と再生可能エネルギーによって、カーボンニュートラルを達成した、とHoelzle氏は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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