「iTunes」の音楽ストリーミングサービスと思われたものは実は、ダウンロードと再生という2つの機能が同時に実行されるだけであることがわかった。
Appleが米国時間8月29日に「iTunes Match」の開発者向けベータ版をリリースした際、開発者らは音楽ストリーミング機能が備わっていると考えた。
しかし、AllThingsDがAppleに問い合わせたところ、「クラウドベースの『ロッカー』からアクセスするすべての音楽は今後も、『iPad』や『iPhone』など、音楽を再生するために使用している端末に保存する必要がある」という回答を得た。
米CNETもAppleにさらなる詳細を問い合わせているが、これまでに得た情報に基づいてわれわれは、Appleがオプションを密かに追加し、楽曲のダウンロード開始後、その完了前に再生が開始されるようにしたと推測している。これは、ストリーミングのみを実行するソリューションではないが、楽曲が完全にダウンロードし終わるのを待つことなく再生が開始されるという観点では、大きな改善点である。
クラウド音楽は、ユーザーの携帯端末上の貴重なストレージ領域を節約するとともに、ユーザーが自分の音楽ライブラリにどこからでもアクセスできるようにするものであると考えられている。iTunes Matchの利用料金は、年間25ドル(2万5000曲に対するスキャンと照合が可能)。iTunes Matchは、2011年中に一般リリースされる予定である。
Appleファンは長い間、iTunesで音楽ストリーミングが提供されることを望んできた。米CNETには1年以上前から、Appleが4大レーベルからのライセンス取得を模索しており、その後取得したという音楽業界関係者らからの情報が寄せられていた。そのライセンスによって同社は、ユーザーのハードドライブをスキャンし、ユーザーの音楽ライブラリ全体をAppleのサーバからユーザーへと任意のウェブ接続端末を介してストリーミングするクラウド音楽サービスを構築することができる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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