トレンドマイクロは8月25日、Android端末向けセキュリティソフトの新製品「ウイルスバスター モバイル for Android」を発表した。同日から同社のオンラインショップで販売している。9月2日から店頭でも販売される。オープン価格だが、オンラインショップでの価格は2980円となっている。
対応するAndroidのバージョンは2.2、2.3、3.0、3.1であり、スマートフォンとタブレットの両方に対応する。5月からベータ版として提供していたものの正式版になる。
不正アプリ対策として、不正なアプリがインストールされた場合に自動的に削除を促すリアルタイム検索が可能という。同社の吉井直子氏(マーケティング本部コンシューマ&SBマーケティンググループプロダクトマーケティング課)は「AndroidはPCと違って、アプリがファイルの入出力を見ることはできない。あるアプリをインストールした後で、そのログをウイルスバスター モバイルが見てから、パターンファイルと照合して、怪しいアプリかどうかを判断する。システムに常駐せずにリアルタイム検索が可能だ。端末の性能に影響を与えることはない」と説明する。
ユーザーによる手動検索で本体端末内だけでなく、SDカードの中も検索できる。検索はアプリ(apkファイル)に加えて、PDFなどの不正な動作をする可能性のあるデータも対象になるという。
ウェブサイトの脅威対策としては、PC向けのウイルスバスターにも搭載されている評価技術「Webレピュテーション」を活用。フィッシング詐欺や不正アプリがダウンロードされる不正なウェブサイトへのアクセスをブロックする。ポルノやドラッグなどの有害なコンテンツを含むウェブサイトへのアクセスをブロックするペアレンタルコントロール機能も搭載している。
迷惑な電話の着信やSMSへの対策機能も搭載。ユーザーの設定でブロックする方式を、ホワイトリストとブラックリストから選択できる。SMSでは特定のキーワードを含むものをブロックする機能も搭載されている。
ベータ版になかったが正式版で新たに搭載されたものとして盗難紛失対策がある。これはユーザー専用のウェブサイトにログインして、端末の位置情報を参照できる。加えて、探索アラーム、リモートロック、データのリモート消去も可能だ。ネットにアクセスできるコンピュータがあれば利用できることから、SMSでリモートロックするよりも、万一の紛失時でも簡単に対応できると説明している。
同ソフトのユーザー向けサービスとして「Android端末おまかせサポート」も提供する。2012年5月末までにユーザー登録者を対象に、製品のサポートに加えて、Android端末に関する相談にも対応するという。Android Marketの利用方法、GoogleマップやYouTubeの使い方なども教えてくれるとしている。毎日9時30分~17時30分、365日対応する。専用コミュニティやメール、チャット、電話で窓口となる。
同社は同日、個人向けセキュリティソフトの新版となる「ウイルスバスター2012 クラウド」の提供も始めている。9月2日から店頭でも販売する。オープン価格だがオンラインショップでは1年版が5980円、ウイルスバスター モバイルとの同梱版の価格は7980円となっている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」