自分は何でも知っていると考えるナルシストがいる。一方、他者からの支援が必要であることを分かっている賢明なナルシストもいるが、彼らとてそんな素振りを見せるわけではなく、大っぴらにしたくないとも思っている。このため、あなたの方からこっそりと支援できる機会を探すようにしてほしい。休憩時間中に1人でいる時を狙ったり、電子メールや電話を利用するのである。賢明なナルシストであれば、あなたの持つ素晴らしい知見や情報、アドバイスを取り入れ、自らの考えに難なく反映させることができるだろう。ナルシストから同意や感謝の意、謝辞を得られるとは期待しない方がよいものの、希望を失う必要もない。多くのナルシストは、明示的に認めようとはしないものの、あなたの知見が必要であることを理解するはずだ。
ほとんどのナルシストは、その情熱の高さゆえに、いじめのような行動をとってしまう。このような場合の対処方法は2つある。1つは、馬耳東風とばかりに無視を決め込むというもの(あなたが本当に実践できるのであればという条件が付くが)であり、もう1つは早めに正面からぶつかるというものだ。後者を選択し、侮辱や嫌がらせの標的となるのを拒否すれば、聴衆を失うことを何よりも嫌がるナルシストに対して大きなインパクトを与えることになるはずだ。
ナルシストは、混乱の元凶となっている場合であってもそのことをまったく気にかけない。彼らは自らの正しさを知っているのである。自分であれば彼らを変えることができる、とあなたが考えているのであれば、それは間違いだ。変えようとしても時間の無駄であり、ののしられるだけに終わるだろう。
当然のことであるが、ナルシストの悲劇は、大きな障壁をやっと乗り越えたり大きな変革をもたらした後でも、その成果を素直に喜べないところにある。しかも放っておけば、彼らは自らの成果をぶち壊してしまうことだろう。このため、ナルシストのリーダーと付き合っていく際には、彼らほどの気力や集中力、ビジョンを必要とする状況に自らが置かれているのかという点を自問してみよう。もしそういった状況にあるのであれば、あなたをゴールに導けるのはナルシストしかいないかもしれない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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