米国時間8月9日、電子書籍の価格を違法に固定して「利益を増大させ、電子書籍のライバルであるAmazonを消費者本位の割引価格設定断念に追い込んだ」として、Appleと書籍出版社数社が訴えられた。
カリフォルニア州北部地区連邦地裁に9日に提出された訴状(PDF)によると、Apple、HarperCollins Publishers、Hachette Book Group、Macmillan Publishers、Penguin Group、およびSimon & Schusterが共謀して人気書籍の価格をつり上げたと主張している(Simon & SchusterはCBS傘下の企業で、米CNET NewsはCBSの一部門であるCBS Interactiveによって運営されている)。
訴状によると、Appleと書籍出版社は、出版社が希望小売価格を設定して販売店が独自の販売価格を設定する従来の卸売モデルではなく、出版社が電子書籍の価格を独自に設定する「エージェンシーモデル」を採用したという。
原告として訴状に記されたカリフォルニア州オークランドのAnthony Petru氏とミシシッピ州ナチェズのMarcus Mathis氏は、少なくとも1冊の電子書籍をアマゾンが設定していた割引価格の9.99ドルを上回る値段で購入し、エージェンシーモデルの結果として割高な価格を支払わされたと主張している。集団代表訴訟の形をとりたいとする今回の訴えでは、被告の行為が共同謀議を構成したことと、エージェンシーモデルによる価格設定が違法であることの確認に加え、訴訟当事者に対し原状回復と損害賠償を要求している。
Appleにコメントを求めたが回答は得られていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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