ハッカー集団のAnonymousは米国時間7月27日、米連邦捜査局(FBI)と決済サービスのPayPalを強く非難する声明を発表した。特にPayPalについては、アカウントを解約するよう利用者に呼びかけている。
FBIは先日、PayPalをはじめとする多くの企業をターゲットに2010年12月に実施されたハッキング攻撃をめぐり、複数の容疑者を逮捕した。Anonymousは自らとLulz Securityを代表して「公式コミュニケ」を発表し、この逮捕に関してFBIを非難した。
Anonymousは「容疑者たち」が50万ドルの罰金および最高で15年の刑になるおそれがあることに異を唱え、FBIが「合唱にさらに声を加える」ことと「感染したコンピュータからなる巨大なボットネットを操る」ことを同一視して、両者を同じ罰金と刑に相当する犯罪として起訴することを批判している。
一方、PayPalについては、分散型サービス拒否(DDoS)攻撃の標的になった「強欲で腐敗した組織」の1つと呼ぶとともに、さらに激しい怒りを向けている。WikiLeaksのアカウントをPayPalが停止し続けている点をAnonymousは非難し、PayPalの利用ボイコットを促す「OpPayPal」を開始した。
新しい声明が27日にウェブに公開されてまもなく、Anonymousは自らのTwitterアカウントを通じて、PayPalはわずか数時間で9000件以上のアカウントを失ったと宣言した。さらに、同グループは、PayPalがアカウント解約用のウェブページの掲載を取りやめたと主張した。ただし、同サイトは、通常通り稼働しているように見える。
PayPalの広報担当者は米CNETに対し「(アカウントの開設と解約を含む)通常業務の変更は一切確認していない」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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