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アジア市場攻略のためのSEMを活用した「ウェブのローカライズ」

アウンコンサルティング2011年07月28日 10時59分
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 近年、日本の内需低迷を受けて多くの日系企業が海外に進出しており、2010年末時点で、海外拠点を持つ企業は663社に上る(ジェトロ「平成22年度日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」2011年3月)。海外の中でも中国やインドネシアなどASEAN主要国のアジア市場での事業拡大も増えており、近年は生産だけでなく販売拠点としてもアジア市場に本格的に乗り出している企業が急増中である。

 そんな中、現地で拠点展開をする上での事業成功の鍵は企業の「ローカライズ(現地化)」といわれている。現地の慣習、文化を理解した上で雇用や事業展開をしていくことが必要不可欠なのである。

 海外で事業展開をする上で重要なのが現地でのコミュニケーションである。そして、このコミュニケーションを図る重要なツールとなっているのがウェブサイトである。人材採用や販売促進、営業強化を図る上でウェブサイトの存在は無視できない。そして、このウェブサイト上でのコミュニケーションにおいてもローカライズは事業成功の1つの鍵になっている。

 日系企業が海外に進出する際、現地のウェブサイトを構築することが増えているが、一方で「現地の人になかなか見てもらえない」といった悩みを持つ企業が多い。これらの企業のウェブサイトをみてみると、やはりローカライズできていないケースがほとんどである。

 ウェブサイトのローカライズにおいて、ユーザーをウェブサイトへ来訪させるための主要な導線の1つである「検索エンジンからの導線」を確保できていないことが多い。そして、検索エンジンに現地のウェブサイトが認識すらされていないケースがほとんどである。

 たとえば、台湾であればYahoo!奇摩がシェア48.3%と最もシェアが高く、事業展開するに際して注視する必要がある。中国では、百度が73.8%、インドネシアはGoogleが96.2%とトップの検索エンジンシェアを誇っている(ComeScore「主要国検索エンジンシェア」2011年6月)。各国の主要な検索エンジンを把握した上で、検索エンジンに現地ウェブサイトを認識させ、かつユーザーを連れてくるための検索エンジンを使ったマーケティングのポイントは大きく3つある。

 1つ目は、ユーザーをウェブサイトへ連れてくるための検索キーワードをネイティブ視点で選ぶ必要がある。例えば、「日本 ホテル」といったキーワードの場合、中国語繁体字に翻訳すると「日本 飯店」および「日本 酒店」が候補として挙げられる。しかし台湾では、「日本 飯店」が一般的に使われるケースが多く、かつ検索数も「日本 酒店」と比べて多い。つまり、「日本 酒店」よりも「日本 飯店」でユーザーをウェブサイトに誘導する方が効果的なのである。香港は「日本 酒店」が一般的で、かつ多く検索されている傾向にある。

 2つ目に、ウェブサイトのドメイン、サーバをローカライズする必要がある。台湾であれば、ドメインを「co.jp」や「com」ではなく、「com.tw」にすることが必要になってくる。またサーバも本社所在の日本ではなく、台湾に設置することが望ましい。なぜなら、ドメイン、サーバのローカライズによって検索結果表示の速度が速くなる傾向があり、ユーザビリティがあがるからである。

 3つ目に、検索エンジンおよび検索エンジンの広告システムの特徴や傾向を理解し、それらに適した対策が必要になってくる。台湾のYahoo!奇摩であれば、検索機能がBingに切り替わる予定であり、つまりBingの対策が必要になってくるのである。また、Bingの特徴の1つとしてローカルリンク(外部リンク)を重視する傾向にあるため、外部のウェブサイトとのリンク設置もローカライズする必要がある。

 このようにウェブサイトをローカライズすることが、日系企業がアジア市場の攻略に近づく1つの鍵になってくる。日本だけでなく、世界中でインターネット、ウェブサイトを活用して事業を推進する企業が増える中、そのウェブサイト上で的確なコミュニケーションはローカライズ、つまり現地化の上に成り立っているといっても過言ではないだろう。

アウンコンサルティング

1998年6月設立。1999年、日本国内でいち早くSEOを事業化。検索エンジンマーケティング(SEM)の認知向上と市場の拡大に尽力し、上場企業を中心に多くの企業のマーケティング戦略を支援する。PCおよびモバイルのSEM支援で蓄積したナレッジを背景に、多言語でのSEMサービスへと展開。SEMを自社運用する企業向けのサービスも開始。日系企業の海外マーケティング支援も行うなど活動の幅を広げている。2005年11月東証マザーズ上場。絶えず変化する検索エンジンマーケティング動向を読み解き、SEOおよびSEMに関する動向を解説。著書「Search Engine Optimization 非常識なSEOの常識」

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