橋詰氏: 開発、製造は「日本協能電子」が手がけています。電池の中にマンガンとマグネシウムという2つの材質が入っており、そのあいだに仕込んだ活性炭に注入された水と化学反応を起こして電池として機能する仕組みです。
水だけでなく水分であれば良いので、ジュースやビール、唾液でも発電できることが特長です。一回の注水は0.5~1ml程度。通常の乾電池に使用されることの多い水銀や六価クロム、カドミウムといった有害物質を含んでいませんので、使用後は不燃物として捨てられます。
電池容量はマンガン電池と同様なので、あくまで非常時の緊急用電池という位置づけです。LED懐中電灯や、AM/FMラジオといった低電力製品に向いており、AM/FMラジオやLED懐中電灯をセットにした商品も用意しています。
橋詰氏: 水を入れるまでは放電しないため、長期保存が可能になりました。ですから緊急時にしのいでいただく性格の製品だと思っています。ただ約20年保存できるので、1回購入すれば、しばらくは買い替える必要がない。そういう意味でも備蓄品の一つとしていただければと思います。
橋詰氏: 初年度の売上本数は100万本を想定しています。ターゲットとしては一般ユーザーの方はもちろん、法人や自治体といった大口需要もみています。そのため3本パックのほか、大量に保存していただけるよう100本パックをそろえました。100本パックには単1、単2サイズの変換アダプタとスポイトが付きます。
販売ルートは、弊社がもともと持っているホームセンターや文具店、カメラ量販店などを中心に取り扱っていただく予定です。ただ、先ほども申し上げました通り自治体などの大口取引も想定しています。
橋詰氏: 発表のリリースと同時に大きな反響をいただきました。弊社としても本格的な取り扱いが今回初になりますので、様子を見ながら取り組んでいこうと思っています。今回の発表を機に単4形のお問い合わせなどもいただきましたが、現状でその予定はありません。東日本大震災を受け、防災に対する具体的な備えをしている人が増えている時期ですので、そうした人たちに向け備蓄の一つとして備えておいていただければと思っています。
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