Microsoftの学生向け技術コンテスト「Imagine Cup 2011」世界大会が米国時間7月8日にニューヨークにて開幕した。オープニングセレモニーには、Microsoft CEOのSteve Ballmer氏が登壇。コンテストに参加する学生らにエールを送った。
世界大会に初めて参加したというBallmer氏。学生たちが各国での大会に勝ち抜いて世界大会の会場に進出したことをたたえた上で「世界大会に来たのはクリエイティブなアイデアを持っているから。そのアイデアを次のレベルに持っていって欲しい。君たちのソフトウェアで世界の問題を解決して欲しい」と激励した。
また、Microsoftが注力するテクノロジートレンドについて、(1)クラウド(2)次世代デバイス(3)音声やタッチでデバイスを操作するナチュラルユーザーインターフェースの3つを紹介。今後これらの技術が人々の生活に大きな飛躍を与えると語った。
さらにBallmer氏は、学生たちがこれから学ぶべきことについて、(1)ただがむしゃらに努力するのではなく、何が面白いか、重要なのかを考えてアイデアを持つこと、(2)冷静であるのではなく、情熱を持つこと、(3)粘り強くあること、の3点を挙げた上で、学生に世界大会を楽しむよう語った。
あわせてプレゼンテーションは1回戦、2回戦、ファイナルと続くが、ファイナリストとなったチームには、Kinectが提供されることも発表された。
このあと、コロンビア大学地球研究所所長のJeffrey Sachs博士が登壇。Ballmer氏と幼稚園から49年来の友人という同氏は、貧困や気候変動、エネルギー危機など地球を取り巻く環境について語った上で、学生らに技術による問題解決を訴えた。また続いてfoursquare CEOのDennis Crowley氏が登壇。大学で10年間ニューヨークに住んでいたというCrowley氏は、自らも技術コンテストに出場してきたことを紹介。技術やアイデアを磨き、学ぶことの重要性を説いた。
なお既報のとおり、日本からは同志社大学および同大学院に所属する今井祐介氏、田中志樹氏、石川勇樹氏、今入康友氏で構成するチーム「MI3」がソフトウェアデザイン部門に、京都大学大学院の西脇春名氏、大阪市立デザイン教育研究所田中天氏、情報セキュリティ大学院大学の河村辰也氏、京都大学大学院の芝原達哉氏で構成するチーム「Sun Donation」が出場する。米国時間7月9日には両チームともに1回戦のプレゼンテーションを実施。同日夜には2回戦に進出するチームが発表される予定。
◇今年の「Imagine Cup 2011」レポート
「ソフトで世界の問題を解決して欲しい」バルマーCEO--Imagine Cup 2011が開幕
Imagine Cup 2011、日本代表2チームは1回戦で敗退
◇2010年に開催された「Imagine Cup 2010」レポート
MS主催の学生技術コンテスト「Imagine Cup 2010」がポーランドにて開幕
組み込み開発部門で日本代表が1回戦突破--学生技術コンテスト「Imagine Cup」
学生技術コンテスト「Imagine Cup 2010」、日本代表の東京高専チームが2回戦で敗退
学生技術コンテスト「Imagine Cup 2010」、結果発表前夜のプレゼンで上位を予測
ソフトウェアデザイン部門の優勝はタイ--学生技術コンテスト「Imagine Cup」が閉幕
世界レベルに追いつけ、追い越せ--Imagine Cupに2年連続出場した高専生
Imagine Cupで教師を男泣きさせた恐るべきエリート高校生軍団
大海を知った井の中の蛙は鯨になれるか--Imagine Cupレポート
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」