「部下からの相談でしょっちゅう仕事が中断するし、部長からは突然報告を求められるし、会議が長引いて時間はなくなるし…」という愚痴に思い当たる節があったら、本書が参考になるだろう。部下と上司の両方を見ている必要がある「課長」。工夫次第で、こんな愚痴を言わなくて済みそうだ。
課長は自分のことを一所懸命やるだけでなく、部下と上司の様子にも気を配って、仕事を円滑に進めるという重要な役割がある。その分、仕事量も多くなるが時間が増えることはない。いかに効率良く仕事をするかを常に考えて、やり方を改善する必要がある。
例えば、スケジュール管理ひとつとっても、移動時間まで予定に含めることで余裕が生まれたり、「納期」だけでなく「開始日」を確定するだけで、仕事の進行がスムーズにいったりする。このように、著者が実践して試行錯誤を繰り返して確立した手法は説得力を持つ。
また、おそらくビジネスパーソンの大半が困っているであろう「無駄な会議」。その改善方法にかなりのページが割かれているので、本日の会議から実践してみてはどうだろうか。
本書は「時間術」とはなっているが、著者は上司や部下といった「人とのかかわり方」を見直して、時間を生み出しているようにみえる。そのため、自分が課長ではなくてもビジネスパーソンとして役に立つことは多いだろう。
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