ブレーンストーミングの基本的なルールは、Alex Osborne氏が創造的に問題解決を行う手法の一部として、このフレーズを1939年に作って以来のものだ。しかし、驚くほど多くの組織が、ルールに従わずにブレーンストーミングを行おうとし、そのために結局最高のアイデアの一部を得られないままになっている。Osborne氏はかつて、「新しいアイデアを考えるよりも、極端なアイデアを和らげる方が簡単だ」と述べている。この精神に従えば、本物のブレーンストーミングは常に、意見がすぐにこき下ろされたり、からかわれたりすることがないようにし、極端な意見が出やすいように、否定されることのないプロセスであるべきだ。常軌を逸したアイデアが、驚くほど役立つものに変化することもある。ウェブではさまざま々なブレーンストーミングのルールの変形が見つかるが、わたしのお気に入りは、Walt Disney Worldの「イマジニア」たちが使っているものだ。
ルール1:ダメなアイデアなどない。あるアイデアが(どれほど突飛なものでも)、完全に正しいアイデアにつながらないとも限らない。
ルール2:ブレーンストーミングの段階では、アイデアを否定する理由については議論しない。現実について検討する時間は後からいくらでも取れる。この段階では、よいアイデアが出てくるのを、議論が邪魔しないようにする。
ルール3:アイデアの流れを抑えるものは排除する。「しかし」「できない」といった言葉や、そのほかの「抑制的な」言葉は使わないようにする。「そして」「あるいは」「もし」といった言葉を歓迎する。
ルール4:ダメなアイデアなどない(この点は非常に重要)。
コンピュータが使われるようになって以来、あらゆる種類のこと(売り上げから在庫、資産、プロセスに至るまで)の状況を追跡する能力は、ビジネスに革命を起こした。これによって、労働者はより素早く、よりよい判断を下すことができるようになり、生産性は大きく向上し、ビジネスプロセスははるかに効率的になった。しかし、データを頼りにしすぎたり、最新のレポートを示すビジネス指標にこだわり過ぎたりしてしまうこともある。データが不十分、あるいはデータが決定的でないという理由で判断を下せないほど麻痺しているとすれば、これは問題だ。売り上げや顧客数といった一部の基本的なデータを除くと、多くのデータは(あまりにも曖昧なため)洗練された分析が必要だ。また、データが示す真実は相対的で、悪くすればほかの真実を隠してしまう場合もある。最高のリーダーは、どれだけ多くのデータを手にしても、自分の直感を信頼しており、特に難しい判断になるほど、客観的な数字と、一定の感情に裏打ちされた知性とのバランスを取る方法を知っている。
わたしは、大きなチャンスや必要不可欠な事業についてさえ、無限の予算があるなどとは思っていない。リソースが多すぎると、仕事はルーズになりがちだ。自分が必要だと思っているよりも少ないリソースで何かをしなくてはならなくなると、感覚は研ぎ澄まされ、やる気を出すことを強いられる結果、さまざまな障害を突き抜けることができる。しかし、リソースの不足が、単に成功するはずのプロジェクトや製品をダメにしてしまう場合もある。これこそ、よいリーダーの出番だ。よいリーダーは、漫然と同じことに同じリソースを投入し続けたりはしない。全体のポートフォリオを眺め、新しいチャンスを追うために定期的にリソースの配分を変え(そのチャンスは曖昧で長期的なものに見えるものかもしれない)、活を入れれば現状よりも効果的に活動できる部分が組織にあるかどうかを見るものだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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