英国のロンドン警視庁は現地時間6月22日、サイバー攻撃に関する英国の法律に違反したとして、5件の訴因でRyan Cleary容疑者を訴追した。
Cleary容疑者は英国のエセックス地方に住む19歳の男性で、インターネットハッカー集団LulzSecが実行したとされる一連の分散型サービス妨害(DDoS)攻撃に関与した疑いで、21日に逮捕されていた。
同容疑者の罪状は、英重大組織犯罪対策庁(SOCA)、国際レコード産業連盟(IFPI)、英国レコード産業協会(BPI)などに対してDDoS攻撃を仕掛けたというものだ。
6月第4週に入り、ハッカー集団のAnonymousとLulzSecは銀行や政府機関など名の通った組織をターゲットに、機密情報を窃取し漏えいさせることを目的としたキャンペーンを展開しており、SOCAに対する攻撃はその一環として計画された共同作戦の1つだった。
一方のLulzSec側は、Twitterへの投稿でCleary容疑者は主要メンバーの1人ではなく、「数多くあるわれわれの合法的なチャットルームの1つを同容疑者のIRCサーバに」置いていたが、「それだけのことだ」と述べている。
LulzSecというグループの存在は、最近行われたさまざまなDDoS攻撃で知られるようになった。同グループはこれまで、ソニー、トルコ政府、PBS、米中央情報局(CIA)、米国議会上院などをターゲットとしてきた。
Cleary容疑者は、23日にもウェストミンスター区の裁判所に出廷するものとみられる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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