期待に沿わない人材を抱える組織は数多くある。こういった組織のほとんどは残念なことに、彼らにどう対処していくべきかを理解していない。本記事では、リーダーシップコーチである筆者が、部下の意識を変革し、期待に沿う成果を上げられるようにするためのお気に入りのティップスを紹介している。
コーチであるMcKee氏へ。わたしは次のような問題を抱えている。チームメンバーの1人であるPaulがいつも、期待に沿う働きを見せてくれない。彼の仕事ぶりは求められている基準に達していないものの、彼は優秀な人材であり、今以上に能力を発揮できるはずだ。
この件について、彼とも話をしたが、何も変わらなかった。現実を直視し、彼には辞めてもらうべきなのだろうか?わたしたちの業界は小さいため、彼の後任となる人材を見つけるにはかなりの期間を要するかもしれない。彼のやる気を引き出すには、どうすればよいのだろうか。ケベック州シクーティミ在住のJaniceより
Janiceさんへ。ただの慰めにしかならないかもしれないが、あなたの悩みはほかでもよく見かけるものであり、どこにでもある問題だといえる。豊富な人材が揃っているのであれば、Paulを辞めさせるという選択肢が魅力的に映るだろうという点も理解できる。しかし、そういった悩みを抱えているのはあなただけではない。全米を対象としたある調査によると、期待に沿う働きを見せていない人材に対してうまく対処できていると回答した上級マネージャーの割合は15%にも満たないのだ。
以下の6つのティップスは、期待に沿わない人材のやる気を引き出すための、筆者お気に入りのものだ。これらは、ほとんどの状況や職務に適用できるはずだ。
1.期待に沿わない人材に対処できるのは、直接の上司である自分しかいないということを自覚する。人材絡みの問題を「解決」するために人事部や、場合によっては外部に支援を求めたくなる気持ちも分からないではない。しかしPaulのことや、彼が果たすべき職務のことについて最もよく理解できているのはあなたなのだ。
2.正面から向き合う。今こそマネージャーとしての実力を発揮するべき時なのである。筆者は、熱血漢になれと言っているわけではない。とは言うものの、Paulの働きが期待に沿うものとなっていないということは、本人に伝える必要がある。そして、何が問題を引き起こしているのか、あるいは上司として把握しておくべきことがあるのかを見極めるのである。なお、その際には私生活にも目を向けてほしい。
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