Appleは、2011年秋に正式リリースを予定している新たなクラウドストレージサービス、「iCloud」のベータ版を提供開始した。だが、同サービスを試用するには、最新版の「iOS」が必要で、Verizon Wireless版「iPhone」を使用しているユーザーは対象外となる。
Appleは米国時間6月6日、「iCloud」を正式に発表した。iCloudは、「iTunes」コンテンツをすべてオンラインに保存できるので、コンピュータとの同期を必要とせず、あらゆるデバイスから自分のiTunesコンテンツにアクセス可能になる。
新しい「iTunes 10.3」の一部として利用できるiCloudの限定ベータ版を使うと、異なるデバイス間でコンテンツを同期したり、「iTunes Store」での過去の購入品をダウンロードしたりできるようになる。「iPhone 3GS」「iPhone 4」「iPad」「iPad 2」および第3、第4世代の「iPod touch」など、さまざまなデバイスをサポートする予定となっている。
だが、ここで1つ問題がある。iCloudのベータ版を試用するにはデバイスに「iOS 4.3.3」が搭載されている必要があるが、Verizon版iPhoneのユーザーはまだ「iOS 4.2.8」を使用している点だ。
Appleの次期メジャーアップデート版となる「iOS 5」は、2011年秋にリリースされる予定である。
Verizon版iPhoneは、2011年2月にリリースされて以来、AT&T版iPhoneよりもOSのリリースが数バージョン遅れている。CNN Moneyの記事によると、理由は不明だという。
Verizon版iPhoneとAT&T版iPhoneはほとんど同じ仕様だが、Verizon版はCDMAネットワークを利用しているのに対して、AT&T版はGSM方式を採用している。また、CNN Moneyが指摘するように、Verizon版はQualcommのチップセットを搭載している。ただし、同じくQualcommのチップセットを搭載しているVerizon版iPadは、iOS 4.3へのアップデート対象となった。
AppleとVerizonに詳細を問い合わせたが、回答は得られなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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