ソニーは米国時間6月6日、Electronic Entertainment Expo(E3)にて「プレイステーション・ポータブル」(PSP)の次世代機を北米市場に披露した。「PlayStation Vita」という新しい名称も明らかにしている。
ソニーが1月に日本で初公開した同デバイスは、2つのアナログスティック、5インチのマルチタッチOLEDスクリーン、前面と背面のタッチパッド、前面カメラと背面カメラを備えており、拡張現実(AR)に対応する。
ソニー・コンピュータエンタテインメントの代表取締役社長兼グループ最高経営責任者(CEO)の平井一夫氏は、「Vitaは『Life』という意味だ」と述べた。
価格はWi-Fiモデルが249ドル(日本での希望小売価格は2万4980円)、3GとWi-Fiが利用可能なモデルが299ドル(同2万9980円)となる予定。ソニーはホリデーシーズンに発売するとしている。
Vita向けの第1弾のタイトルには「Uncharted: Golden Abyss」などがある。Vitaには高度な視覚技術が活用されており、ウォーターシェーダと動的照明を使って、小型ガジェット上で滑らかなグラフィックスを表現する。また、タッチスクリーンを搭載しているため、例えば、アナログスティックや指で画面をタッチするなどして、キャラクターを動かすことが可能だ。
同デバイスは「Near」と呼ばれるソーシャルネットワーキングコンポーネントも搭載しており、近くにいるVitaユーザーと対戦することができる。また、平井氏は米国内での3GキャリアとしてAT&Tと提携したことを発表した。そのことが発表されたとき、ロサンゼルス・メモリアル・スポーツ・アリーナに集まった6000人の聴衆の一部から不満の声が上がった。
Electronic Arts(EA)やUbisoft、Activisionなど、多くの開発企業がVita発売時にタイトルを提供することで合意している。「Bioshock」の制作にかかわったIrrational GamesのKen Levine氏はプレゼンテーションの中で、Vita向けにゲーム(タイトルは未発表)を開発する計画を発表した。
ソニーが同デバイスを1月に初めて披露したとき、技術仕様の多くが開示され、「ARM Cortex-A9 core(4 core)」CPUや「SGX543MP4+」GPU、6軸モーションセンサを搭載していることなどが明かされている。
もちろん、任天堂もこれを黙って見ているわけではない。Vitaは、専用メガネがなしで3Dを楽しめる「ニンテンドー3DS」としのぎを削らなければならない。
Vitaの詳細発表とは別に、Sony Computer Entertainment of AmericaのCEOであるJack Tretton氏は消費者のデータが流出したセキュリティ侵害について、同社を代表して再び謝罪した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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