IT分野でより高いクラスの仕事を得たいと考えている経験豊富なITプロフェッショナルの履歴書は、経験が乏しくても務まるようなシステム管理者向けの仕事を得たいと考えている人の平均的な履歴書とはかなり異なったものとなるはずだ。
あなたは経験豊富なITプロフェッショナルだ。長年に渡ってさまざまな能力を磨いてきた。そんなあなたは、輝かしいキャリアを築き上げる方法に関する数々の文献に目を通し、記述されていたほとんどのアドバイスを何年にも渡って実践してきたため、自らの履歴書が素晴らしい内容に満ちあふれていると確信している。あなたの履歴書を一目見れば、どのような採用担当者であっても即座に採用を決断するはずだ。そうだろう?
かつては筆者もこのように確信していた。筆者は履歴書のエキスパートというわけではないが、自らの履歴書を素晴らしいものだと確信していたのである。しかし自らの専門性に自信を持っていた分野における経験不足を理由に、わずか3カ月という間に、見込みのあった3社から採用を断られてしまったのだ。
筆者はこの1件で目を覚まされたというわけだ。その後筆者は、ある大企業でITマネージャーを務めている親友に連絡をとった。彼は筆者の能力を知っているだけでなく、根っからのギークであるとともに、星の数ほど多くの履歴書に目を通してきている。その彼は筆者の履歴書を見るやいなや、「ああ、すぐにゴミ箱行きだな」と言い放ったのだ。筆者はさらに、同様の地位にあるほかの友人数人にも履歴書を見せてみた。そのうちの1人は「改善の余地があるな」と口にした。何てこった。だが少なくとも、彼らは正直だった。要するに筆者の履歴書は、管理者やエンジニアとしてはアピールできていても、アーキテクトやコンサルタントという座を射止められる内容にはなっていなかったというわけだ。
筆者はこういった友人からのコメントや提案を参考にして、履歴書を初めから書き直した。そしてその過程において、経験豊富なITプロフェッショナルとしてより高いクラスの仕事を得ようとするのであれば、経験が乏しくても務まるようなシステム管理者向けの仕事を得ようとする場合とはかなり異なった履歴書を作成する必要があるということを学んだのだった。
以下に、筆者が履歴書作成について悟ったことを8つのティップスとして紹介する。
履歴書作成時に守るべき一般的なルールのほとんどは、ここでも同じように通用する:読みやすい形式での記述を心がけることや、スペルや文法に間違いがないかどうかをよくチェックすること、簡潔にまとめることなどである。とは言うものの、経験豊富なITプロフェッショナルは、さらに専門に特化した指針に従う必要がある。以下で紹介しているティップスのいくつかは、あなたが信念として抱いている、履歴書に書くべきこと(あるいは書くべきではないこと)に反しているかもしれない。正直なところ、筆者の信念には反していた。
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