カリフォルニア州ランチョパロスバーデス発--ベンチャーキャピタルAndreessen-Horowitzのパートナーで「Mosaic」ウェブブラウザの開発者でもあるMarc Andreesen氏は、D: All Things Digital(D9)カンファレンスで、ブラウザ市場やITバブルに対する自身の考えを語った。
ブラウザ起業家としてのルーツをもつAndreesen氏は、現在のブラウザ市場について、極めて活発だと評した。同氏は「5億人のユーザーが使用するブラウザを変更した」と述べ、Microsoftの「Internet Explorer」に加えて、4つのブラウザに1億人以上のユーザーがいることに言及した。同氏は「これほど大規模な市場なら、多様性を維持することができる」と話し、それにスマートフォンを加えると、最終的に50億人のウェブ対応デバイスユーザーにリーチできるようになると述べた。
Googleの会長であるEric Schmidt氏が列挙した「gang of four(4人組)」プラットフォーム企業(Google、Facebook、Apple、Amazon)について、Andreessen氏はMicrosoftがそのリストに入っていないことに賛同した。同氏が指摘するように、現在流通している全てのインターネット接続デバイス(全てのPCとタブレット、およびスマートフォン)のOS市場において、Microsoftのシェアは初めて50%以下に落ち込んでいる。
しかし、Appleがかつての不振からよみがえったようにMicrosoftも復活する可能性がある、とAndreessen氏は言う。製品(「Windows 8」)に対する期待は高く、「同OSは完成度が高いように見える」。しかし、このOSによって、Microsoftが刺激的な消費者ブランドとして再興できるのかどうかを判断するのは、まだ時期尚早だ。
今はバブルなのだろうか。「それを引き起こしたのは、あなた方なのか」と司会のKara Swisher氏は尋ねた。Andreessen氏はその質問に対し、「多くの人が今はバブルだと思っているが、わたしはそれがバブルでないことの証拠だと考えている。ただし、皆が今はバブルだと思ってくれることを私は願っている。なぜなら、(株価が)割安な水準に維持されるからだ」と答えた。実際にテクノロジ企業の現在の株価収益率が低いことは企業が過小評価されていることを示しており、バブルとは逆の現象だ、と同氏は付け加えた。この傾向の中で唯一の例外はLinkedInである。「1つの銘柄にのみ影響を及ぼす株式バブルが発生している」(Andreessen氏)。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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