米国愛国者法(USA PATRIOT Act)の支持者でない人は、同法が機械によって4年間延長されたことを快く思わないかもしれない。
Obama大統領は米国時間5月26日、オートペン(人間に代わって署名する機械)を使って賛否両論の愛国者法の期限を延長した。これを受け、オートペン使用に関する論争が巻き起こっている。
Obama大統領は午前0時の失効期限直前に署名を承認したとき、フランスにいた。署名の承認は、下院で同法案が250対153で可決されたことを受けて行われた。
オートペンは署名を複写する機械で、英国の発明家John Isaac Hawkins氏によって開発された。ホワイトハウスは送付するカードや書簡に署名するときに、よく使われている。しかし、先週の愛国者法延長法案への署名は、法律を成立させるための署名にオートペンが使われた最初の事例のようだ。
オートペンを使用するという決定は、「大統領は法案に署名するとき、文字を書くという身体的行為を自ら行う必要はない」と結論づけた2005年の米司法省メモに基づいて下されたようだ。
オートペンの使用は、「上下両院を通過した全ての法案は法律として成立する前に、米国大統領に提出されなければならない。大統領はその法案を承認する場合、署名を行う」と定めた米国憲法第1条第7項に違反する可能性があると考える者もいる。
Tom Graves下院議員(共和党、ジョージア州選出)は、同法案はオートペンによる署名の前にObama大統領に提出されたのか、そしてその署名は合憲なのか、ということに疑問を呈した。Graves下院議員はオートペン使用の合法性について、「文書による詳細な説明」を求めた。
Graves下院議員は声明で、「今回の署名が危険な前例になることを考えてほしい。今後、大統領がオートペンの使用を承認したかどうかについて、国民が疑問を呈する状況が何度も発生するかもしれない」と述べた。
第3代米大統領のThomas Jefferson氏はオートペンを好んで使っていた。Jefferson氏は複写機を頻繁に使用していたので、それなしでは生活できないことを認めていた。
Jefferson氏がこの騒動を見たら、何を思うのだろうか。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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