Appleのデータセンターへの取り組みが再び拡大しているのかもしれない。報道によると、同社はシリコンバレーの新しいホールセールデータセンター施設からスペースを借りるリース契約を結んだという。
Data Center Knowledgeは、Appleがカリフォルニア州サンタクララにあるDuPont Fabros Technology施設の約1万1000平方フィート(約1022平方m)のデータセンタースペースについて、7年間のリース契約を結んだと報じている。契約期間は、同施設が稼働する第3四半期に始まる予定だ。
今回のデータセンターへの取り組みは、自前で施設を建設するAppleの既存戦略とは異なるものになる。Appleはカリフォルニア州ニューアークとノースカロライナ州メイデンにデータセンターを構えている。後者の面積は50万平方フィート(約4万6450平方m)で、前者の約5倍だ。
リース契約に関してAppleにコメントを求めたが、すぐに回答を得ることはできなかった。また、DuPont Fabrosもテナントの名前を開示していない。とはいえ、DuPont Fabrosは第1四半期決算報告書(PDF)に今回のリースに関する詳細を載せており、複数の幹部社員がテナントはFortune 50に名を連ねるテクノロジ企業だと述べている。Data Center Knowledgeは「複数の情報筋」による裏付けに基づいて、そのテクノロジ企業がAppleだと特定した。
Appleがデータセンター内で何をしているのかということは、興味の尽きない話題である。今でもそうした好奇心の大半の対象になっているのはAppleのクラウドにおける取り組み、特にユーザーデータとメディアストレージに関するものだ。Appleは2011年に「MobileMe」サービスをストレージロッカーとして再ローンチし、ユーザーが使用しているデバイスに関係なく無数のファイルにアクセスできるようにする、というのが大方の予想である。このデータセンターは、Appleの「iTunes」サブスクリプションサービス提供においても重要な役割を果たすかもしれない。
Bernstein Researchが3月に発表したアナリストレポートによると、Appleは2010会計年度にIT資産に17億ドル以上を支出したという。Bernstein Researchは、Appleが9月24日締めの2011会計年度にはそれを約10億ドル上回る金額を支出する計画だと予測している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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