アプリ内課金機能が既存の特許を侵害していると主張する団体が、複数の「iOS」アプリケーションの開発元に対し、機能の使用停止を求める警告状を送付した。
同機能を削除しなければ法的手段に訴えると警告する書簡を受け取ったのは、「Mix and Mash」と「Mix and Mash LITE」を開発するComputer LogicXと、「PCalc」と「DragThing」の開発者James Thomson氏。
Computer LogicXが侵害しているとされるのは米国特許No.7222078で、Macrumorsによると保有者はLodsysという会社であるという。同特許は、「ネットワークにわたる商品単位から情報を収集するための方法とシステム」というタイトルで、商取引の設定と完了に関するものである。
同特許の発明の概要の一部は以下のとおりである。
「簡単に述べると、この発明は、ベンダーや顧客の学習サイクルの転換を支援する。つまり、ビジネス目標を設定してから、効果的な製品およびサービスを構築し、それらを継続的に改善するまでの時間が短縮され、ステップ数が削減される。また、ベンダーや顧客の役割を変える。顧客は、ベンダーやディストリビューターとともに改善プロセスにおけるパートナーとなる」
Computer LogicXのRob Gloess氏はMacrumorsへの電子メールにおいて、同特許の保有者は、アプリ内課金を含むアップグレードメカニズムを問題にしていると述べた。Computer LogicXのアプリケーションではユーザーが無償版の中に配置されたボタンを押すことにより、プレミアム版をダウンロードし、代金を支払う。
「われわれのアプリケーションMix and Mashは、機能が限定された無償版とすべての機能を含む完全版が存在するという一般的なモデルになっている」とGloess氏はMacrumorsに対して述べた。「アプリケーションをアップグレードするためのボタン、つまりApp Storeの完全版にリンクしたボタンが、米国特許No.7222078を侵害していると指摘された。まさかアップグレードボタンが特許を侵害しているとは、信じられなかった」(Gloess氏)
他の開発者にも同様の警告を送っているのかLodsysに尋ねたが、回答は得られていない。また、LodsysがComputer LogicX(やおそらくThomson氏)をターゲットにした理由も不明である。Thomson氏は警告状の送り主を明らかにしていないが、送り主がLodsysである可能性を匂わせている。同氏は問題についてAppleからの回答を待っているところで、Appleからの回答が得られてから公に情報を明かすつもりだという。Appleにコメントを求めたが回答は得られていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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