Texas Instruments(TI)は米国時間4月18日、第1四半期の決算を発表した。売上高は33億9000万ドル、純利益は6億6600万ドル(1株あたり利益55セント)となった。ウォール街の予測は売上高が33億9000万ドルで、1株あたりの利益が58セントだった。TIは4月上旬、National Semiconductorを買収すると発表したばかりだ。
TIは、同社の工場のうち2工場が東日本大震災によって損傷し、日本における需要の減少が収益に影響を与えたとしている。また、震災関連の経費がかさんだため、営業利益が1株あたり2セント減少したとしている。
TIの最高経営責任者(CEO)であるRich Templeton氏は、決算報告書にて以下のように述べている。
われわれは第1四半期の需要がこの時期の通例の伸びを上回るだろうと考えていたが、2011年の出だしは好調で、1月および2月はその通りに推移した。しかし東日本大震災で多くの犠牲者が出たことで、3月中旬から日本での需要が落ち込むと共に、同国におけるわが社の2工場も稼働状況が悪化した。このことと、ワイヤレスベースバンドチップの需要が大幅に落ち込んだことにより、売上高はわれわれの予想していた中間的な数字を下回った。売上高が下回ったこと、また地震による経費がかさんだことで、1株あたりの利益にも影響が出た。ただし、新規の受注は四半期を通じて好調で、この市場の底力の強さを示している。日本での操業の再開は順調に進んでいる。
損傷を受けたTIの工場のうち1つは近日中に通常の生産体制に戻る見込みだという。残り1つの工場ではウエハの初期生産を再開しており、7月中旬には通常のスケジュール通り生産が進む見込み。Templeton氏は、TIの顧客も多くの企業が工場を再開しようとしていると述べた。
第2四半期の予想についてTIでは、売上高が34億1000万~36億9000万ドル、1株あたり利益が52~60セントとしている。一方のウォール街は、売上高が35億2000万ドル、1株あたり収益が62セントと予想している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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