Adobe Systemsは米国時間4月11日、モバイルアプリケーション向けのさまざまなツールが追加された「Creative Suite」の中間アップグレードを発表した。
「Creative Suite 5.5」は、Adobeの前回の決算発表電話会議で大きな話題となっていた。デベロッパーやデザイナーはコンテンツをタブレットやスマートフォンのプラットフォームに対応させることができる。さらにAdobeは、サブスクリプションモデルも提供して顧客基盤の拡大を図る。
Adobeによると、サブスクリプションモデルの料金体系は、「Photoshop」が月額35ドル、「Design Premium」が月額95ドル、「Creative Suite 5.5 Master Collection」が月額129ドルとなっている。
要するにAdobeは、新しいCreative Suiteで製品リリースサイクルを短縮して、24カ月ごとのリリースにしようとしている。同社はCreative Suiteのリリース頻度を上げることで、HTML5のような新技術や進歩的な技術を活用できるようになると主張している。
Adobeの幹部は、サブスクリプション料金の導入によって、同社ツールの新しい市場が拓けると述べている。実際のところ、Creative Suiteの店頭価格は安くはない。店頭価格は上が「Creative Suite 5.5 Master Collection」の2599ドル、下が「Creative Suite 5.5 Design Standard」の1299ドルで、他はその間の価格となっている。
特に大きな変更点はモバイル関連のものだ。「Creative Suite 5.5 Web Premium」には、コンテンツを「Android」や「BlackBerry Tablet OS」(QNX)、Appleの「iOS」に対応させるためのHTML5とFlashのデベロッパー向けツールが含まれている。またAdobeは「Flash Builder 4.5 Premium」もリリースした。これもWeb Premiumに含まれており、Flash Player搭載が見込まれるスマートフォンを対象としたものだ。
その他の重要な点は以下のとおり。
Adobe Color Lavaは、指先を使用してiPad上で色を混ぜ合わせ、カスタムカラースウォッチやカラーテーマを作成し、Photoshopに送り返すことができる。Adobe Eazelは、リアルなペイントを指先で作り出し、「ウェット」ペイントと「ドライ」ペイントの間で相互作用を生み出すことができる。また、作品をPhotoshop CS5に直接組み込んで、素材や作品を仕上げたりすることができる。Adobe Navは、iPadを入力端末として使用してPhotoshopツールを選択、コントロールしたり、ツールバーをカスタマイズしたりすることが可能だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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