Googleは、経営破たんしたカナダの通信企業Nortel Networksの6000件の取得済みおよび出願中の特許を9億ドルの現金で買い取りたいと名乗りを上げている。同社は、法的な争いを有利に進めるために自社の特許ポートフォリオを強化したい考えだ。
Nortelは米国時間4月4日、Googleとの合意に基づき、他社も参加可能な入札方法を取り、同社が「ワイヤレス、ワイヤレス4G、データネットワーキング、光、音声、インターネット、サービスプロバイダー、半導体などの特許ポートフォリオにわたる約6000件の取得済みおよび出願中の特許」の獲得を希望していると述べた。「広範囲にわたる特許ポートフォリオは、通信に加えて、インターネット検索およびソーシャルネットワーキングといったその他の市場のほとんどすべての側面に関連している」(Nortel)
Googleは声明で、今回の入札参加は自社の特許を改善するためであると説明した。
Googleの法律顧問を務めるKent Walker氏は4日付けのブログ投稿で、「特許システムは、偽りの権利を主張したり、疑わしい訴訟を起こしたりする者ではなく、社会にとって最も有益な革新を創造する者に有利に働くべきである(中略)しかし現状では、このような種類の訴訟に対して企業にできる最善の防衛策の1つは(皮肉なことに)、強力な特許ポートフォリオを所有することである。それによって、新しい製品やサービスを開発する自由を維持することができるからだ」と述べた。「Googleは、比較的新しい企業であり、特許件数は増加しているものの、われわれの競合企業の多くは、われわれよりも長い歴史を持つため、より大きなポートフォリオを所有している。そこで熟考の末、Nortelの破産競売において同社の特許ポートフォリオに入札することにした」(Walker氏)
GoogleによるNortel特許の入札希望価格は、「stalking-horse bid」として最低入札金額として選定されている。つまり、他の入札希望者はそれ以上の価格を提示する必要があるとWalker氏は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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